京都競馬場の特徴について徹底解説!

京都競馬場の特徴について徹底解説!

競馬場は一見するとどの場所でもまったく同じコースを走っているように見えますが、実際は直線距離の長さやカーブの角度、コース全体の起伏などが各競馬場によって大きく異なっています。

実際にコースを走ることになる騎手たちはそれぞれの競馬場の特長を熟知しており、同じ競走馬に騎乗していても競馬場によって戦法を大きく変えることがあります。

そのため、馬券を購入する側も競馬場の特徴について熟知しておくことは的中させるためにとても重要です。
本記事では京都競馬場の特長について解説していきます。

コース全体の特徴

競馬場名 京都競馬場
住所 京都府京都市伏見区葭島渡場島町32
周回 右回り
馬場 芝・ダート
中央競馬の開催時期 1月~2月・4月~5月・10月~11月

京都競馬場は京都府にある競馬場です。
最寄り駅の淀駅にちなんで「淀競馬場」と呼ばれることもありますし、競馬ファンであれば「淀」という一文字だけで京都競馬場であることが伝わります。

1925年に現在の地に開設された競馬場で、2025年に100周年を迎えます。
それにともなって2020年より3年間かけて施設全体の大規模改修工事を実施しています。

大規模改修は主にスタンド等建物が中心となるため、コース全体の形状が変化することはありません。
そのためこの記事で記載している京都競馬場のコースの特徴は、恐らくそのまま残ることになりますが、実際コースがどうなるかは工事が終わり、レースが再開されなければ判明しません。

京都競馬場は菊花賞をはじめ天皇賞春など多くのG1レースが開催される競馬場で、最寄駅からとても近いということもあって、G1レース当日は地元のみならず関西方面や遠方からも多くの競馬ファンが訪れます。

レースを見やすい席はすぐに埋まってしまうので、確実に良い席を確保したいのであれば早朝に訪れるか、少し値は張りますが指定席を購入しておいたほうがよいでしょう。

当競馬場にはさまざまな施設がありますが、競馬ファンならばぜひ訪れておきたい競走馬に関する施設がふたつあります。
ひとつは日本史上初の5冠馬となった「シンザン」の像です。

シンザンはここ京都競馬場の所属であったことから、記念像が設置されています。
当競馬場では毎年1月にこの馬の名前を関した終章レース、「シンザン記念」も開催されます。
もうひとつは「ライスシャワーの石碑」です。

ライスシャワーは当競馬場で開催される菊花賞と天皇賞春の勝ち馬でしたが、1995年に当競馬場で代替え開催された「宝塚記念」においてレース中に大怪我を負い、残念ながら予後不良となってしまいました。

そのライスシャワーの功績を称えた碑には多くの競馬ファンがレース前やレース後などに献花に訪れており、碑の前の花が絶えることはありません。

コース全体の特長として、京都競馬場には内回りコースと外回りコースがあります。第3コーナー付近で外回りコースと内回りコースに分岐しており、第4コーナーを回ったところで両者が合流するという形状となっています。

1周の距離は内回り外回りとも平均よりも長めで、コース全体を見れば割と平坦なのですが、1か所だけこの競馬場を象徴するとても急な坂が設けられています。

この坂は「淀の坂」と呼ばれており、競馬ファンではおなじみとなっている有名な坂のひとつで、京都競馬場の名物となっています。

淀の坂は向こう正面の真ん中あたりから第3コーナーにかけて4.3mの上り坂を一気に駆け上がり、そこから同じくらいの角度で一気に下るといった形状です。

過去の競馬では淀の坂はゆっくり上がってゆっくり下るのがセオリーでしたが、現在では上りの頂点付近で徐々に速度をつけ、坂の下りでスピードをつけて一気に加速するといった戦法がすっかり定着しました。

この坂のおかげで京都競馬場は厳しいコースというイメージを持たれがちなのですが、実は激しい高低差があるのはこの部分だけでそれ以外はほぼ高低差がないといって過言ではないほど平坦です。

このような特殊なコースとなっているため、競走馬の中にはほかの競馬場と比べてとびぬけて京都競馬場での勝率が高い「京都巧者」と呼ばれる競走馬が存在します。

芝コースの特徴

芝コースの特徴
芝コースで使われている芝は「オーバーシード」です。

オーバーシードは中央競馬が開催されている競馬場ではもっともポピュラーな芝であり、適度な衝撃吸収力があるため競走馬の足に負担がかかりづらく、それでいて踏み込んだ力もある程度走る力に変えてくれるため、とても走りやすいコースとなっています。

そして、内回り、外回りともに全体的にカーブがきつめの形状となっていることも見逃せない特徴です。
小回りのカーブでも外に膨らんだりせず、器用に立ち回れる馬が有利にレースを進めることができる競馬場といえるでしょう。

そして京都競馬場はコースの幅もかかり広めに確保されています。
そのため競走馬たちが各自自分が走りたい場所を確保しやすいため、ある部分の馬場だけが急激に痛むということにはなりづらいです。

1周の距離は外回りが約1,900m、内回りが約1,700mと、いずれも平均よりは長めになっています。

ダートコースの特徴

ダートコースの特徴
ダートコースは芝コースの内回りコースよりもさらに内側に設けられています。
したがって芝の内回りコースをひとまわりコンパクトにしたコースだと考えてもらえればよいでしょう。

京都競馬場名物である「淀の坂」はダートコースにも設けられており、この坂をいかに攻略するかが勝負の分かれ目となっています。

直線の特徴

直線の特徴
ゴール前の直線距離は、内回りコースがおよそ320m、外回りコースがおよそ400mとなっています。
内回りコースはだいたい中央名馬が開催される競馬場のなかでは平均的な長さで、外回りコースは平均よりも若干長い距離といえるでしょう。

3コーナー手前の坂を除けば起伏がほぼないコースなので、どちらかといえば逃げ馬や先行馬が有利ではありますが、外回りコースは最後の直線が長いということもあり、差し馬や追い込み馬にも後方から追い抜くチャンスが十分あります。

特にG1レースに出走できるような能力を持っている差し馬や追い込み馬は要注意です。

距離別の特徴

中央競馬ではレース当日になると1日に11のレースが開催されます。
11のレースはすべて同じ距離を走るわけではなく、短いものは1,000m、長い距離だと3,000mを超えるものもあります。

これだけ距離が変われば当然スタート位置も走る場所も変わってくるので、自分が購入する予定のレースが競馬場のどの部分を使って行われるのかをしっかり把握しておくようにしましょう。

1,200mの特徴

1,200mの特徴
京都競馬場の1,200mは内回りコースを使用してレースが行われます。
スタートは第2コーナーを回り切って少し進んだところに設けられており、スタートしてすぐにこの競馬場最大の難関である坂を超えることになります。

その後は第3コーナーを回り、第4コーナーを回って最終直線を駆け抜けるといったコースになっています。

最後の直線がそれほど長くはないので、逃げ馬や先行馬が有利なコースではありますが、スタート直後の坂を上り切った時点でスタミナを切らしてしまうと、最後まで先頭を維持できなくなります。

したがって短距離向けであっても、ある程度スタミナがある馬でなければ勝ち切ることはなかなか難しいでしょう。

この距離でのGIレースはありませんが、「シルクロードステークス」をはじめいくつかの重賞レースは実施されています。

1,600mの特徴

1,600mの特徴
芝の1,600mは内回りの場合と外回りの場合があります。
距離は同じでもどちらを走るのかで戦略が大きく異なるので、必ず内回りコースになるのか外回りコースになるのかを確認しておいてください。

まず内回りコースの場合、スタートは第2コーナー奥に設けられているホームストレッチからとなります。

スタートしてから長い直線を走って第3コーナー前の急な坂を駆け上がり、その後の展開は1,200mの時と同じです。

内回りコースは重賞レースは設けられておらず、2歳馬や3歳馬でもあまり勝てていない馬が走るなど、下級条件でのレースが多いです。
したがって後方から差し切るような能力を持っている馬はあまり出走しません。

最終直線が短いということもあり、逃げ馬や先行馬が有利と考えておいてよいでしょう。

次に外回りコースではスタート位置が内回りコースよりも100mほど前となります。
その後は内回りコースと同様に坂を上って外側の第3コーナー、第4コーナーを回って最終直線を駆け抜けた先がゴールです。

外回りコースと内回りコースの大きな違いは第3、第4コーナーのカーブの形状と最終直線の長さです。
外回りの第3コーナーと第4コーナーはかなりカーブがきつめに取られていて、特に第4コーナーは内回りコースと角度が明らかに違います。

外側を回る馬は距離的に大きく不利となるので、外枠の馬は内回り以上に厳しいレースとなるでしょう。
そして最終直線は内回りコースとくらべると80mほど長いです。

このため、差し馬や追い込み馬の勝率が内回りよりも高くなっています。
さらにこの外回りコースではG1レースの「マイルチャンピオンシップ」をはじめ「シンザン記念」や「マイラーズカップ」など多くの重賞レースが実施されます。

出走する馬のレベルは内回りコースよりも各段に高く、実力は拮抗しやすいというのも逃げ馬の勝率の低さの要因のひとつです。

2,000mの特徴

2,000mの特徴
芝2,000mは内回りコースを使用しておこなわれます。
スタートは観客席の目の前で、そこからコースを1周し、ゴール板を駆け抜けた先がゴールです。

コーナーを4回も回るということもあり、外枠の馬は内枠の馬と比べるとかなり距離をロスすることになります。

走行距離が伸びれば当然スタミナも消費することになり、最後のスパートで踏ん張ることができなくなりますから、内枠でスタートできる馬が有利にレースを運べるコースとなっています。

3コーナーの坂以外では展開が大きく変わるような場所もないので、有力な先行馬が出走するのであれば、その馬を軸にして馬券を購入するほうが的中率は高くなるでしょう。
この距離で実施される重賞レースは秋の牝馬クラシックの最終戦である「秋華賞」のみです。

2,200mの特徴

2,200mの特徴
京都2,200mは外回りコースを使って実施されることになります。
スタートは第3コーナーを回ってすぐのところに設けられていて、そこから外回りコースを1周し、最終直線を駆け抜けるといったコースになっています。

スタートして最初のカーブまでの距離はおよそ400mとそれなりにあるので、スタート後の先行争いはそれほど激しくはなりません。
その後も第3コーナー前の急な坂を除けば道はほぼ平坦です。

したがって先行や逃げ馬がスタミナを消費する場面がほとんどないということもあり、先行や逃げ馬が有利ですが、距離が2,200mになるとさすがに最初から最後まで逃げ切れる馬は少ないです。

馬券を買うのであれば、内枠の先行馬に注目しておきたいところです。
この距離では秋のG1レースのひとつである「エリザベス女王杯」が開催されます。

3,000mの特徴

3,000mの特徴
3,000mは、第3コーナーの少し手前からのスタートとなります。
その後はコースを1周してスタート地点をすぎ、第3コーナー、第4コーナーを回って最終直線を駆け抜けた先がゴールとなります。

3,000mという距離を考えると、なによりもまずこの長い距離を走り切れるだけのスタミナを持っているかどうかが最大の焦点となるでしょう。
走り切るスタミナがない馬はそもそも勝負にならないので、買い目から外して構いません。

そして、コースを1周半するということもあって、コーナーを6度回る事になることと、スタートしてすぐに最初のカーブに到達するということもあり、スタート直後は激しい内側争いになることが予想されます。

当然内枠からスタートできる馬が有利なのですが、先行力があまりない馬が内枠だった場合は、外側の先行力のある馬がインに切れ込む影響で馬群に包まれてしまい、その馬の後ろにつけている馬もなかなか前に出られなくなります。

長距離戦では逃げ馬がそのまま勝ち切るということは滅多にありません。
逆に言えばこの距離で逃げ切るということはたぐいまれなる能力の持ち主だという証明にもなります。

逃げ馬の後ろをぴったりとマークし、逃げ馬がバテたところで前に出る先行馬が有利な距離といえるでしょう。
この距離のG1レースは3歳クラシックの最終戦である「菊花賞」です。

3,200mの特徴

3,200mの特徴
3,200mはスタート地点が菊花賞よりも約200m後ろからとなっており、その後の展開は3,000mとまったく変わりありません。

スタートから最初のコーナーまでは3,000mと比べると比較的余裕があるため、それほど激しい争いにはなりませんが、外枠が圧倒的不利であることには変わりないので、外から内に切り込んでくる馬と内側をキープしたい馬との争いにはなるでしょう。

とはいえ、3,200mを走り切らなければ話にならないので、そこまで無理な仕掛けかたはせず、最終コーナー前くらいまでは比較的ゆったりとした展開になります。

スタート地点以外は3,000mとほぼ変わらないということもあり、菊花賞を勝った馬が有利な内枠からスタートするのであれば、馬券には絡めておいたほうがよいでしょう。

芝3,200mを使っておこなわれるG1レースは「天皇賞春」で、実はこの距離で実施されるレースは天皇賞春のみとなっています。

まとめ

京都競馬場は京都府にある競馬場で、最寄り駅である「淀駅」にちなんで「淀競馬場」と呼ばれることもありますし、競馬ファンの間では「淀」という単語だけで通じます。

天皇賞春や菊花賞など数多くのG1レースがおこなわれる伝統ある競馬場ということもあり、いつもたくさんの競馬ファンが訪れる京都競馬場です。

また「シンザン像」「ライスシャワーの碑」という、競馬の歴史を語るうえで欠かすことのできない名馬の記念碑があり、京都競馬場に足を運んだ際は見学しておくことをおすすめします。

コースの特長としては、まず第3コーナー手前から終わりにかけて「淀の坂」と呼ばれている急激な坂が競走馬たちを待ち構えています。

特に菊花賞と天皇賞春といった長距離レースではこの坂を2回超えなければならないため、いかにここを攻略するかが最大の焦点となるでしょう。

とはいえ、ここを除けば京都競馬場は極めて平坦なコースとなっています。
またカーブが全体的にきつめであることも特長のひとつで、どの距離であっても京都競馬場では内枠のほうが外枠よりも勝率が高いです。

京都競馬場は2025年に100周年を迎えるということもあり、2020年から約3年かけて施設全体を改修工事することとなっています。
工事が終わればとても充実して綺麗な施設の競馬場となることでしょう。

改修工事が行われるということで、コースの形状が大幅に変わってしまうのではと心配になっている人もいるかもしれませんが、コースそのものの形状は変えない事になっているので従来のデータは改修工事終了後もそのまま活用できます。