笠松競馬場の大規模八百長の真相とは?過去の不祥事も一挙紹介

笠松競馬場の大規模八百長の真相とは?過去の不祥事も一挙紹介

笠松競馬場は岐阜県笠松町に所在する競馬場です。
日本にはJRAが運営する中央競馬と地方自治体が運営する地方競馬がありますが、笠松競馬場は地方競馬に分類されます。

80年代末から90年代初頭にかけて大活躍したオグリキャップは、実は笠松競馬でデビューしました。
また、2000年代に中央競馬で活躍したアンカツこと安藤勝己元騎手も笠松競馬出身の騎手です。

地方競馬ながらも有名な人馬を多数輩出している名門競馬場なのです。
ところが、笠松競馬場は競馬界を賑わせた悪質な八百長事件が行われた場所なのです。
その八百長事件は2021年に発覚し、多くの競馬関係者を巻き込んだ大規模な八百長でした。

名門という意味でも、悪名的な意味でも注目を集めた笠松競馬場。
当記事では、2021年に起きた八百長事件についてまとめました。

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2021年に発覚した大規模八百長事件とは?

2021年に発覚した大規模八百長事件とは?

2021年に笠松競馬場で起きた大規模八百長事件は、騎手や調教師など複数名の人物が秘密裏に八百長を行い、3億円相当もの不正な利益を叩き出していたのです。

多くの競馬関係者がかかわっていたことも話題となりましたが、その中には笠松のリーディング上位騎手や有名調教師も関与していたのです。
そして、八百長が発覚した後、八百長に携わっていた騎手や調教師は揃って引退し、主要メンバーがいなくなったことでも話題となりました。

2012年から2020年ごろまで八百長が行われていた

笠松の大規模八百長事件はなんと2012年から2020年ごろまで、9年にもわたって行われていたそうです。
多くの競馬ファンが頭をひねりながら馬券を予想していたのをあざ笑うかのように、長い期間八百長が行われていたなんて信じられません。

この9年間に行われていたすべてのレースで八百長が行われていたとは思いませんが、それでもどこかのレースでこっそりと八百長が行われていたのです。

八百長に関与した人物は十数人以上

大規模八百長事件は長い期間を持って行われていたのも問題ですが、たくさんの人物が関与していたことが明らかになりました。

騎手だけでも9名、そして調教師も4名が関与していたことが判明し、何らかの処分が下されています。
騎手や調教師の中には笠松競馬で活躍していた人物もいましたが、全ての人が処分の対象となったのです。

関係者の親族や知人も携わっていた

笠松競馬の八百長事件では、競馬関係者の親族や知人も携わっていました。
この方々は主に馬券を購入するために関与していたそうです。

競馬関係者だけではなく、関係者の親族や知人も巻き込んで八百長が行われていました。
2021年に発覚した八百長事件は長い期間と多くの人を巻き込んだ大規模なものだったのです。

八百長に携わっていた笠松競馬関係者は誰?

八百長に携わっていた笠松競馬関係者は誰?

笠松競馬の八百長では多くの競馬関係者が事件に携わっており、その中には有名な騎手や調教師もいたのです。
八百長グループに関与していた人物を表にまとめました。

騎手 調教師
佐藤友則 尾島轍
山下雅之 花本正三
島崎和也 東川公則
大塚研司 湯前良人
吉井友彦
池田敏樹
筒井勇介
高木健

かなりの人物が八百長事件にかかわっているのが分かります。
そのなかにはリーディング上位の騎手や調教師がいるのも驚きですね。

この八百長事件では、どれだけ八百長に関わっていたかによって処分も変わります。
どのような処分があったのか、内容をまとめました。

無期限関与禁止となった騎手は3名

八百長事件で「競馬関与禁止」処分を受けた騎手は佐藤友則と山下雅之、そして島崎和也の3名です。
今回の事件でもっとも重い処分を下された理由は、グループの中心的存在で長期的に八百長に関与、また、関係者に金銭の譲渡を行っていたからです。

競馬関与禁止処分を受けると騎手免許が無期限で取り消されるうえ、インターネットで馬券購入する手続きや競馬場・場外馬券売り場の入場も禁止されます。
事実上の競馬界からの追放といえるでしょう。

調教師は尾島徹調教師1名が永久追放

調教師では尾島轍が「競馬関与禁止」処分を受けています。
競馬関与禁止処分は調教師免許も無期限ではく奪されるため、こちらも事実上の競馬界追放といえますね。

しかしながら、処分を受けた尾島轍はその後TwitterやYouTubeで馬券師として転身したことを表明。
八百長事件における謝罪動画こそ上がったものの、その後は馬券師として開き直りともいえるスタンスで情報を発信したことでネットからは猛反発を受けていました。

尾島轍の一連の行動は、八百長事件に対してそこまで反省していないように見受けられ、多くの人を落胆させたのです。

笠松競馬場の八百長はどのように行われた?3つの手順を紹介

笠松競馬場の八百長はどのように行われた?3つの手順を紹介

笠松競馬場では長きにわたって競馬関係者が八百長を行ってきました。
実際にはどのようにして八百長が行われたのでしょうか?
ここからは、八百長が行われた一連の流れを紹介します。

グループで予め情報共有を行っていた

八百長グループは予め馬券に絡む馬を決めていました。
しかし、競走馬は生き物ですしレースには八百長にかかわっていない騎手もいるため、確実に勝つことはできません。

どのようにして馬券に絡む馬を決めたかというと、負け馬を設定したのです。
競馬はレースに勝つのは容易ではありませんが、わざと負けることは可能です。

騎手が競走馬の脚を引っ張ればいいからです。
八百長グループは馬券に絡む馬だけではなく、負けるべき馬も決めることで不正な利益を得ていたのです。

なお、騎手はレース数日前から調整期間に入り、スマートフォンや電話といった情報端末は没収されます。
しかし、レースが終了したら情報端末は返却されます。
調整期間外に馬券に絡む馬を決め、レースで八百長を行っていたそうです。

馬券は家族や知人が購入していた

競馬関係者は事前に八百長を行うことで利益を得ることができますが、ひとつ問題があります。
競馬関係者は競馬法により馬券の購入が禁止されているのです。

なぜこのような法律があるかというと、自分が騎乗する馬以外の馬券を購入し、わざと負けることで利益を得られる可能性があるからです。

今回の八百長事件でも競馬関係者は自ら馬券を購入していません。
実際に馬券を購入したのは、八百長に関与した競馬関係者の家族や知人です。

関係者の家族や知人は一般人なので、競馬法における競馬関係者に当たりません。
そのため、馬券を購入しても違法にはなりませんし、八百長が発覚した後も馬券を購入した点は咎められませんでした。

しかしながら、馬券購入を通して八百長グループに手を貸していたのも事実で、八百長が発覚してから世間の目は冷ややかなものとなりました。

レースでは事前の打ち合わせ通り騎手が勝ち負けを操作した

八百長グループは調整期間に入る前に勝ち馬や負け馬を決め、レースの着順を操作しました。
八百長の対象となったレースでは人気馬以外の組み合わせにおけるオッズが異様に低いケースもあり、背景で八百長グループが馬券を購入している痕跡も見られました。

また、負け馬の対象となった騎手は手綱をわざと引いたり、最後の直線でも追わなかったり、意図して負けるような不自然な騎乗も随所で見られたのです。
八百長グループが決めた通りにレース中で八百長が行われていたのでした。

八百長事件のその後。八百長事件が残した影響とは

八百長事件のその後。八百長事件が残した影響とは

長きにわたって行われた八百長事件でしたが2021年に発覚したことで、笠松競馬界隈だけではなく、全国的にも注目されました。

10年近い期間八百長が行われていたこと、そして多くの競馬関係者が八百長に関与していたことで大バッシングを浴びたのです。
八百長が発覚したことでどのような影響があったのか紹介します。

約8か月間もの間、運営を休止した

おそらく八百長事件が発覚してもっとも大きな影響があったのは笠松競馬が8か月もの間営業を中止したことでしょう。
八百長グループが主犯とはいえ、長い期間行われていた八百長を見抜けなかった運営にも問題があると指摘されたからです。

笠松競馬を運営する岐阜県地方競馬組合はこの事実を深く受け止め、2021年1月から9月までの8か月間、運営を止めたのです。
この停止期間中に、調整ルームにおける不正防止機能をいくつか導入しました。

例えば、レース前に金属探知機を使っての身体検査を行ったり、通信機能を抑制する電磁波遮断フィルムも設置されたようです。
不正防止に特化した上で2021年9月に競馬が再開されました。

半分以上の騎手が去った

今回の八百長事件ではたくさんの騎手や調教師などの競馬関係者が事件に関与していました。
どれくらい八百長に携わっていたかで処分の内容も変わりましたが、結果的には八百長にかかわった人物、特に騎手に関しては全員騎手を引退しています。

笠松競馬では事件発覚前、騎手は20人近く在籍していました。
ところが、八百長には9名もの騎手が携わっており、全員が騎手引退したため、半数に減ってしまったのです。

残された騎手だけでレースを行っていましたが、ほとんどの騎手がすべてのレースに出走することとなりました。
また、レースによっては出走数に対して騎手が足りなかったケースもあり、その場合は隣県にある名古屋競馬場所属騎手が応援に駆けつけていたのです。

クリーンな運営をモットーに、営業を再開

2021年9月に「クリーンな経営」をモットーに営業を再開した笠松競馬場。
多くの競馬関係者が去ったことで大問題となりましたが、残った関係者や運営がフェアなレースを心掛けています。
その影響もあってか、2023年3月時点で大きな問題は起こっていません。

笠松競馬場の闇はこれだけではない!過去の不祥事3選

笠松競馬場の闇はこれだけではない!過去の不祥事3選

2021年の八百長問題は競馬界に激震をもたらしましたが、笠松競馬場ではこれ以外の事件も過去にいくつか行われていました。
過去の不祥事を紹介しましょう。

2013年に起きた放馬死亡事件

2013年には調教中の競走馬が突然競馬場から脱走しました。
脱走した競走馬は行動に出て軽自動車と接触。軽自動車の運転手が死亡したのです。

当時の笠松競馬場は競走馬の管理も杜撰で、近隣の住民からも不安の声が上がっていました。
一部では競馬場の廃止を求める著名もあったのです。

しかしながら、長い協議の末、2023年3月からようやく改善に対する工事が行われることが決まりました。
2026年には放馬事件が無くなっていることを願うばかりです。

運営の詰めの甘さが際立った【ババヲナラスクルマ】事件

2011年1月7日に行われた若竹特別はレース中に整備用のトラクターが2台コース上に入っていたことでレース中止となりました。
なぜこのような事件が起きたか諸説はありますが、トラクターオペレーターにおける勘違いという説が濃厚です。

この若竹特別は笠松ではめったに行われないダート1,800mのレースです。
笠松のコースを1周半回るコースですが、おそらくオペレーターが頻繁に開催されるダート800mと勘違いした可能性があります。

ちなみに、ダート1,800mと800mはスタート地点が同じなのでその点についても間違えやすかったといえるでしょう。

いずれにせよ、トラクターと競走馬が衝突していたら大惨事になりましたが、幸いにも5頭の小頭数開催だったこと、各馬がばらけてレースしていたのでトラクターを開始しやすかったことで事故にはつながりませんでした。

女性厩務員に対するセクハラ問題

2021年には一部の女性厩務員が調教師からセクハラ被害を受けたことを申告されていました。
セクハラ発言や実際に身体の一部を触られたという被害だけではなく、反論したら暴言を吐かれたという被害もあったそうです。

セクハラ行為を何度も行っていたのは井上孝彦元調教師で厳重処分を下されていましたが、全く懲りませんでした。
結果的に2021年の調教師免許は更新されず、事実上の調教師引退となったのです。

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まとめ

2021年に発覚した笠松競馬の八百長事件は競馬界に大きな衝撃を与えました。
それまで何らかの不祥事が起きていましたが、これほど長い期間、多くの関係者が携わっていた八百長事件は過去に見ません。

結果的に多くの競馬関係者が引退し、笠松競馬自体も存続が危ぶまれましたが、8か月の自粛期間を経て、現在はクリーンな経営を心掛けながら運営を再開しています。

近年は大きな不祥事は一切見られません。
また、人気アプリゲーム「ウマ娘プリティダービー」とコラボしたイベントなども積極的に開催し、信用回復につなげています。

過去の出来事は決して忘れてはなりません。
過去の反省を活かし、多くの競馬ファンに支持されるような競馬場になってもらいたいものです。