キングカメハメハ産駒とは?特徴や代表的な競走馬を紹介!

キングカメハメハ産駒とは?特徴や代表的な競走馬を紹介!

競馬新聞を読んでいたり、競馬のレースを観ていると、競走馬の説明で「○○産駒」といった単語をよく耳にします。

競馬初心者にとっては何を意味する言葉か分からないかもしれませんが、競走馬の特徴や能力を知るうえで「○○産駒」というのは非常に重要な情報となるため、競馬を長く楽しむつもりであれば覚えておいて損はない言葉のひとつといえるでしょう。

本記事では「キングカメハメハ産駒」について詳しく解説していきます。
この産駒の元となっているキングカメハメハとはどういった競走馬だったのかについて紹介、そしてキングカメハメハ産駒にはどういった特徴があるのかを解説し、キングカメハメハ産駒の中でも突出した活躍をした競走馬についても厳選して紹介します。

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競馬の予想をするには血統が非常に重要!

競馬の予想をするには血統が非常に重要!

競馬は別名「ブラッドスポーツ」とも呼ばれているほど、「血統」が重要になるスポーツです。
競走馬が誕生するには、父馬と母馬が必ず必要であり、誕生した仔馬は父馬や母馬の特徴を少なからず持っています。

つまり、父馬や母馬の特徴を知っておけば、その仔馬の特徴もある程度掴むことができるため、まったくレースに出走しない「新馬戦」であっても予想することができる、というわけです。

ただし、稀に「突然変異」といっても良いような馬が誕生することがあり、父馬や母馬がまったく活躍できなかった距離で活躍したり、父馬や母馬が先行馬だったのに後方から凄まじい末脚を披露する競走馬が誕生したりします。
そういったイレギュラーが発生するというのが血統の面白さであり、難しさでもあるのです。

キングカメハメハとはどんな競走馬だった?

キングカメハメハ2003年エリカ賞ゴール前(引用元:3分でわかった気になる名馬 JRA)

キングカメハメハが競走馬として活躍したのは2歳時と3歳時のたった2年間だけでした。
しかしその2年間の間に競馬ファンの記憶に残るパフォーマンスを見せ、「大王」という異名をつけられるほどの活躍を残しています。

ちなみにキングカメハメハは元々日本で誕生した競走馬ではなく、アメリカで受胎した本馬を落札、日本で誕生した「持ち込み馬」という部類に属する競走馬でした。
新馬戦、エリカ賞を連勝するものの、3歳になって初戦となる京成杯では先着を許して3着と敗れてしまいます。

しかし続くすみれステークスでは先行馬を自力でねじ伏せるという横綱相撲で完勝、鞍上の安藤勝己騎手は「前に乗っていた時とは別馬になっていた」と評するほどの変貌ぶりを見せました。

続く毎日杯でも2位に2馬身以上も差をつける圧勝で、いよいよG1戦線へと名乗りを上げることになります。
3歳クラシックの初戦は「皐月賞」ですが、キングカメハメハには向いていないと判断して回避、直線が長い東京競馬場で開催される「NHKマイルカップ」に出走することを表明しました。

しかしながら、キングカメハメハ自身がマイル初挑戦となるうえにメンバーが揃っていたということもあって、1番人気ではあったもののオッズは3.6倍と、そこまで抜けた人気ではありませんでした。

レースは先行税が互いに争ったためかなりハイペースとなりましたが、キングカメハメハは悠々と中段を追走、最後の直線で大外に出して加速すると先頭に立ち、最終的には2位に5馬身差という圧倒的な大差をつけて見事G1レース初制覇を達成しました。

1分32秒5というタイムはレースレコードであり、5馬身差という着差はそれまでの1と4分の3馬身差を大幅に上回る最大着差となっています。

続いて3歳馬の頂点を決めるレースであり、日本競馬界においても最も格式の高いレースのひとつである「日本ダービー」に出走します。
レース当日は良馬場ながら5月とは思えないほどの気温が高く、過酷な条件でのレースとなりました。

レースは先頭マイネルマクロスが2位以下を大きく突き放して終始ハイペースで進行していきますが、最終直線に入ったところで有力馬が一気に動き出します。
しかし仕掛けたのが通常より早い段階だったということもあって、スピード勝負というよりも消耗戦の様相を呈しており、スタミナがない馬たちは次々と脱落していきました。

そんな中、キングカメハメハも坂の手前で早くも先頭に立つという展開であり、非常に苦しい状況に立たされたのですが、最終的には後方から追い込んできたハーツクライに1馬身以上の差をつけて優勝、マイルと中距離というふたつの距離でG1レースを制することとなりました。

この時の走破タイムである2分23秒3は、それまでのタイムを2秒以上縮めるレコードタイムであり、マイルと中距離ふたつのG1レースをレコードタイムで勝利するという強烈なインパクトを残し、キングカメハメハの名は一躍日本競馬界に轟くこととなりました。

しかし続く神戸新聞杯で優勝するものの、次のレースに定めていた天皇賞秋出走前に屈腱炎を発症していることが判明、引退して種牡馬入りすることとなりました。
屈腱炎を発症していなければ更にG1勝利を積み重ねていたことでしょう。

キングカメハメハ産駒の特徴

キングカメハメハ産駒の特徴

キングカメハメハの血を受け継いでいる競走馬たちをまとめて「キングカメハメハ産駒」と呼んでいます。
同じキングカメハメハ産駒といっても各競走馬によって違いはありますが、多くのキングカメハメハ産駒に見られる共通点というものは存在します。
本項目ではその中でも代表的な3つの共通点について紹介するので、予想の参考にしてみてください。

距離は問わないが根幹距離に強い

キングカメハメハ産駒の特徴のひとつに、「距離適性が非常に高いこと」が挙げられます。
唯一2,500m以上の長距離ではあまり良い成績を残せていませんが、中距離、マイル、短距離では高い連対率を誇っていて、それぞれの距離において突出した成績を残した名馬を産出しました。

特に根幹距離に強く、1,200m、1,600m、2,000m、2,400mといった距離のレースで高いパフォーマンスを披露してくれます。
根幹距離は重賞やG1レースも多く、キングカメハメハ産駒の競走馬を重賞レースでよく見かけるのは、根幹距離に強い適性を持っているからだということがわかります。

ダートで活躍している馬も多い

キングカメハメハ産駒の特徴として、ダートでも活躍している競走馬を多く輩出しているという特徴があります。

キングカメハメハ産駒と双璧を成す活躍を見せたのディープインパクト産駒ですが、ディープインパクト産駒は圧倒的に芝レースのほうが適性が高く、距離適性もマイルと中距離に偏っているのと比べると、キングカメハメハ産駒の幅広い適性は特筆に値する特徴といえるでしょう。

しかもダートでそこそこ活躍したというレベルではなく、後述するホッコータルマエやチュウワウィザードのように、その世代のトップに君臨するような活躍をするダートホースを輩出しています。

身体的疲労によるケガが多い

キングカメハメハ産駒の身体的特徴として、疲労をためやすく、ケガをしてしまうことが多いという点が挙げられます。

キングカメハメハ自身も日本ダービー終了後ほどなくして屈腱炎を発症、引退を余儀なくされています(ただしこの時の日本ダービーは「地獄」と後に言われるほど過酷であり、多くの競走馬たちがレース後に故障しています)し、代表的産駒の1頭であるドゥラメンテも皐月賞と日本ダービーを制覇したのちに故障してしまい、惜しくも3冠とはなりませんでした。

そしてドゥラメンテの産駒たちも非常に高い能力を見せる一方で目いっぱい走ったレース後は故障しやすい傾向にあります。

産駒の代表馬

産駒の代表馬

キングカメハメハ産駒の競走馬たちは芝レースでもダートレースでも優れた成績を残しました。
そんな中でも突出した成績を残した名馬たち4頭を紹介します。
いずれの競走馬も世代を代表する優れた成績を残した名馬たちばかりです。

アパパネ

アパパネ2009年阪神ジュベナイルフィリーズゴール前(引用元:3分でわかった気になる名馬 JRA)

アパパネは史上3頭目となる牝馬3冠を達成した名牝です。
2歳の時に阪神ジュベナイルフィリーズを制してG1レースを初制覇、3歳には桜花賞を半馬身差で勝利すると、続くオークスでは直線残り200mで先頭に立ったものの、追走していたサンテミリオンと壮絶なデッドヒートを展開、写真判定の結果G1レースでは初めてとなる1着同着となりました。

そして牝馬3冠最終戦となる「秋華賞」ではゲートインまでは苦労したものの、スタート道中ともにスムーズに進み、最後は2着に4分の3馬身差をつけて完勝、見事牝馬3冠を達成しました。

その後4歳にヴィクトリアマイルを制してG1レース5勝目を挙げるものの、その後は急速に成績を落としてしまい、目立った活躍を見せることができないまま引退することとなりました。

ロードカナロア

ロードカナロア2010年新馬戦ゴール前(引用元:3分でわかった気になる名馬 JRA)

キングカメハメハ産駒の最高傑作はどの馬かという問いがあれば、ほぼ全ての競馬ファンがロードカナロアと答えることでしょう。

ロードカナロアは主に短距離とマイルで活躍した競走馬で、高松宮記念、安田記念を制し、スプリンターズステークスを連覇、一瞬のミスが命取りになるスプリントレースで馬券圏外に1度もならなかった(更に3着は2012年高松宮記念の1回のみ)だけではなく、何と言っても日本競馬界の悲願のひとつであった「香港スプリント」を日本の競走馬として初めて制しただけではなく、連覇するという偉業を成し遂げました。

その競走成績から、短距離の競走馬としてはサクラバクシンオーと双璧を成す最強馬として君臨し続けています。

デビュー戦を6馬身差の圧勝、2戦目3戦目は2着に敗れるものの、そこから重賞2勝を含む1,200mレースを5連勝、初のG1レースとなる高松宮記念に挑むものの、3着に敗れてしまいました。

しかし9月のスプリンターズステークスをコースレコードで制してG1レースを初制覇すると、ここから快進撃が始まります。
次のレースを日本競走馬がまったく活躍できないでいた「香港スプリント」に決定、最終的に3番人気となります。

レースでは道中3番手につけて危なげない走りをすると好位から抜け出すと最終的には2位に2馬身差をつける完勝で、日本調教馬としてはじめて香港スプリントを制したのです。

5歳時はゴールデンシャヒーンへの招待状が届いていましたが、前年のリベンジをするためにこれを辞退、高松宮記念へと向かうことになりました。
阪急杯を完勝し、迎えた本戦では1と4分の1馬身差をつけて見事にリベンジを果たし、史上初となるスプリントG1レース3連勝を達成しました。

続いて久しぶりのマイル戦となる「安田記念」に出走、距離の問題もあってか実績にはとても見合わない4.0倍の1番人気でレースを迎えることになりましたが、レース本番では最終直線で集団の真ん中を割るように進出するとそのまま1着でゴール、見事に2階級制覇を達成したのです。

その後スプリンターズステークスも勝利して短距離G1レース5連勝、国内短距離G1レース3勝という偉業を達成するとともに同一年春秋スプリント連覇も成し遂げました。

そして引退レースとなった香港スプリントでは2位に5馬身差という短距離G1レースとしてはありえないような着差をつけて優勝、世界に衝撃を与えて有終の美を飾ったのでした。

ロードカナロアがキングカメハメハの最高傑作と呼ばれる理由は本馬の活躍も去ることながら、種牡馬としても一線級の活躍を見せていることであり、何を隠そう日本競馬史上最多となるG1レース9勝を成し遂げたあのアーモンドアイの種牡馬がロードカナロアなのです。

そのほかにもサートゥルナーリア、パンサラッサとG1レースを含む重賞レースを複数勝利する競走馬を多数輩出しています。

ホッコータルマエ

ホッコータルマエ(引用元:JRA-VAN World)

ロードカナロアがキングカメハメハ産駒芝競走馬の最高傑作なら、キングカメハメハ産駒ダート競走馬の最高傑作は間違いなくホッコータルマエでしょう。

G1級レースだけでも川崎記念3連覇、東京大賞典を連覇、帝王賞、チャンピオンズカップ、かしわ記念、JBCクラシックを勝利とダート馬としては史上初めてG1級レースを10勝しています。

その活躍が評価され、競走馬としては初めて苫小牧市の観光大使にも任命されており、同市の認知度拡大に貢献しています。

ドゥラメンテ

ドゥラメンテ(引用元:JRA-VAN)

ドゥラメンテは競走馬として鮮烈な成績を残したこともさることながら、現在キタサンブラックとともに種牡馬として今の日本競馬界を席巻していることで有名です。

そんなドゥラメンテも皐月賞までは目立った成果を挙げることはできておらず、皐月賞も30数年ぶりに出走頭数が足りなかったことによって出走できたといった状態でした。

3番人気に推されたものの、レースでは第4コーナーで内側から大外へと斜行するという有様で、とても勝ち馬が披露するようなレースぶりではなかったのですが、そこから体勢を立て直すとそこから異次元の末脚を披露して先頭に立ったリアルスティールを交わし、皐月賞を制しました。

続く日本ダービーでは圧倒的1番人気に選出、このレースでは危なげない走りを見せると最終直線の坂の途中で先頭に立つとそのまま押し切ってゴール、そのタイムは父であるキングカメハメハが記録した時計を0.1秒更新し、コースレコードとなっています。

しかしその後骨折が発覚、治療には約半年を要することが分かったため、復帰は4歳春となりました。
復帰初戦の中山記念を完勝して完全復活を証明すると、ドバイシーマクラシックに出走しますが蹄鉄が落ちるというアクシデントが発生、そのアクシデントは改善されないまま出走せざるを得なくなり、結局2着となってしまいます。

帰国後は宝塚記念に出走するもクビ差届かず2着に敗れてしまいました。
更にその後、複数の故障が発覚して競走馬としてはもう走れないと医師からの診断を受けたため、ドゥラメンテは4歳途中にして引退、種牡馬となったのでした。

しかし2017年に種牡馬となってからわずか4年後の2021年に急性大腸炎によってわずか9年という短い生涯を閉じることとなってしまったのです。

母父としての産駒

デアリングタクト(引用元:JRA-VAN World)

キングカメハメハは、母父としても優れた成績を残した種牡馬となっています。
その筆頭として名前が挙がるのが無敗での牝馬3冠を達成したデアリングタクトでしょう。

それ以外にもソダシ、ウシュバテソーロ、ワグネリアン、インディチャンプなど名前を挙げればきりがないほどです。

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まとめ

キングカメハメハは自身も競走馬としてNHKマイルカップと日本ダービーを制しており、その後も活躍が確実視されましたが、屈腱炎によってわずか9戦で引退することとなりました。

しかし種牡馬としてディープインパクトと双璧を成す大種牡馬として大成、アパパネ、ロードカナロア、ホッコータルマエなど芝・ダート、そして距離問わず優れた産駒を輩出しました。

更に父母としても、産駒も優れた競走馬を輩出しており、キングカメハメハの血筋は今後も脈々と受け継がれていくことでしょう。
キングカメハメハ産駒は、以下のような特徴を持っています。

キングカメハメハ産駒の特徴
・根幹距離(1200、1,600、2,000、2,400m)に強い
・芝・ダート問わず活躍する
・疲労に弱く故障しやすい