なぜ夏競馬は荒れるのか?荒れる5つの理由を解説

なぜ夏競馬は荒れるのか?荒れる5つの理由を解説

一般に夏競馬は荒れると言われていますがそれはなぜでしょうか?
実は夏競馬が荒れるのにはいくつかの理由があります。
この記事では夏競馬が荒れる理由を5つの視点で解説していきます。

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なぜ夏競馬は荒れるのか?

なぜ夏競馬は荒れるのか?

夏競馬の定義は明確ではありませんが、2022年現在では6月の安田記念の次週から開催される函館競馬場、そして宝塚記念終了後に始まる、福島・新潟・小倉・札幌・函館競馬場のローカルで、9月初頭まで行われるレースが一般に夏競馬と言われています。

1年で見ると6月~9月がこの夏競馬に該当し、この時期の競馬は一般に荒れると言われていますが、なぜ夏競馬は荒れるのかを考えてみると、理由がいくつか考えられます。
では実際に夏競馬が荒れる理由を見ていきましょう。

荒れる理由その1・強い馬が休養する

まず最初に夏競馬は、GⅠに出走するいわゆる有力馬は基本的に参戦することはなく、この時期は秋のGⅠシーズンに向けて休養に入ります。

ですがこの時期のローカル競馬場にはメインレースとして○○記念といった、ローカル競馬場の記念レースである重賞レースが組まれており、秋のGⅠに出走するために賞金を上乗せしたいOP馬などは、夏の重賞レースに向けて出走を行います。

しかし上述の理由からこの時期に出走するOP馬は実績面は決して高いとはいえません。
ですから特に夏の重賞レースのレベルは全体的に拮抗する形となり、実力伯仲のため予想が難しいことが荒れる原因の1つとなります。

過去10年の重賞レースを夏競馬とそれ以外に分けてみるとその傾向は顕著です。

1番人気複勝率 6番人気以下複勝率
夏競馬重賞レース 57.3% 12.0%
それ以外の重賞レース 61.0% 9.5%

このように夏競馬の重賞は、1番人気の複勝率が大きく減少し6番人気以下の複勝率は上昇していることから、人気薄が馬券に絡む機会が多いことがわかります。

以上のことから夏競馬攻略のポイントの1つは、夏の重賞レースが波乱に終わるかどうかを、馬の実力からシビアに見極めることです。

荒れる理由その2・レース形態の変化

一般に6月の函館開催からのローカル開催が夏競馬と言われますが、夏競馬を通してはレース形態にも大きな変化があります。
具体的なレース形態の変化は以下の通りです。

・2歳新馬戦の開始
・2歳未勝利戦の開始
・条件戦に3歳馬が参戦

2歳新馬は6月から始まり翌年の2月頃まで行われますが、新馬戦は初出走のため予想材料が乏しく、配当も高くなりがちです。

また新馬の開始に伴い2歳未勝利戦も徐々に回数が増えていきますが、2歳未勝利も出走キャリアが少なく馬の変わり身が多いレースでもあり、こちらも新馬戦と同じく波乱の傾向が高くなります。

3月~5月の期間は新馬戦や2歳未勝利戦が開催されない時期のため、この時期と比較すると新馬戦や2歳未勝利戦の開催は夏競馬が荒れる原因の1つと言えます。

また条件戦は6月の後半から3歳馬も4歳以上の馬と一緒に走りますが、この時期の条件クラスの3歳馬は最大で-4㎏の斤量が適用されるため斤量面から有利です。

ですからこの時期の条件戦の予想を行う場合は、3歳馬の斤量による恩恵を考慮した上で予想する必要があるため、通常の条件戦よりも予想するのは大変です。

このように予想が難しくなり、その結果人気薄の3歳馬が斤量の恩恵により好走し高配当に繋がることも多いため、条件戦の3歳馬の参入も夏競馬が荒れる原因の1つです。
過去10年の夏競馬とそれ以外の未勝利・条件クラスの複勝率は以下の通りです。

1番人気複勝率 6番人気以下複勝率
夏競馬条件クラス 61.7% 10.6%
夏競馬以外の条件クラス 61.2% 10.2%
夏競馬未勝利クラス 65.5% 9.2%
夏競馬以外の未勝利クラス 68.7% 7.5%

先に紹介した重賞レースは複勝率の差が顕著ですが、それに続いて未勝利戦も夏競馬と夏以外に大きな開きがあります。

逆に条件クラスでは近年では斤量による恩恵を予想プロセスに盛り込み、3歳馬は人気する傾向が高くなっているため、通常開催と大きな差は見られません。

夏競馬では未勝利戦も重賞と同じく波乱の見極めが重要となり、本命サイドに絞るよりも穴まで手広く抑え、また時には穴馬を軸の中心で狙うことも重要となります。

また条件クラスでは近年は斤量の軽い3歳馬が中心となっていることから、配当面もあまり大きく崩れにくいですが、穴党としては過去の実績から軽視されている実力不足の3歳馬の、軽い斤量による巻き返しが狙い目です。

このように夏競馬はレース形態が大きく変わるという点は荒れる理由の1つです。

夏競馬は騎手や厩舎も大きく変わる

夏競馬は騎手や厩舎も大きく変わる

夏競馬の中でも北海道開催は滞在競馬と呼ばれ、現地に馬が長期間滞在し現地で調教を行いながら、夏の期間を通して北海道で数多くの出走を行ないます。

この滞在競馬の影響により夏競馬は騎手や厩舎の環境が大きく変化しますが、このように騎手や厩舎の環境変化は荒れる原因の1つです。

このように馬ではなく馬に携わる人が大きく変化するというのも、夏競馬の大きな特徴であり荒れる原因となっています。

荒れる理由その3・滞在競馬

現在では夏競馬の直前輸送も増えてきていますが、北海道開催は交通アクセスの面から、現在でも滞在競馬が主流です。

通常、馬は栗東や美浦のトレーニングセンターで調教され、レース前日に現地入りしてレースを行い、レースが終わるとトレーニングセンターに戻ります。

それに対し滞在競馬とは、現地に長期間滞在し現地で調教を行いながら夏競馬に数多く出走を行う、夏競馬独自のスタイルです。

トレーニングセンターでは調教師が滞在するため、管理馬に目を光らせることができますが、滞在競馬では調教師は指示を出した後は、厩務員や騎手に馬の管理を任せるのが一般的です。

ですから滞在競馬では調教師が管理馬に対して目を光らせることができず、調教師の思い通りに馬を管理することはできません。

そのため調教師自ら現地に赴いて管理する場合もありますが、調教師自ら現地に行くと逆にトレーニングセンターの管理に影響がでます。

この影響は時には厩務員や騎手が自由に馬を管理できることから、思わぬ形で馬にプラスとなることもありますが、多くの場合は馬にマイナスの影響が出ることが多いです。
このように馬の管理面に影響が出る点は夏競馬が荒れる原因の1つです。

ですからいわゆる一流と呼ばれる厩舎は、管理できない事から夏は出走を控えるケースも多いですが、厩舎によっては夏の時期に特定の活躍する厩舎も少なくはありません。

2017年から5年間の近年リーディング上位厩舎の、夏競馬とその他で成績をまとめた表は以下の通りです。

勝率 連対率 複勝率
中内田厩舎 夏競馬 20.9% 30.9% 38.7%
夏競馬以外 20.5% 33.1% 45.4%
矢作厩舎 夏競馬 9.7% 16.9% 26.4%
夏競馬以外 9.9% 18.6% 27.8%
友道厩舎 夏競馬 14.3% 25.5% 38.3%
夏競馬以外 17.6% 30.3% 40.7%
安田隆厩舎 夏競馬 12.8% 29.9% 38.9%
夏競馬以外 12.6% 25.4% 36.1%
須貝厩舎 夏競馬 13.9% 26.8% 37.0%
夏競馬以外 10.8% 22.6% 33.2%

このように上位厩舎でも、夏と夏以外での使い方の傾向が大きく変わることがわかります。
例えば2021年リーディング2位でレースに多く使うことで有名な矢作厩舎は、夏競馬と通常の差はそれほどないことがわかりますが、対照的に3位の友道厩舎は全体的に夏の数値が落ち込んでいます。

このようにリーディング上位の厩舎でも、夏とそれ以外の時期の傾向が大きく異なりますが、さらには下位の厩舎ほど夏を得意としているかどうかが数値にハッキリと現れます。

例えば2021年に函館リーディングトレーナーとなった手塚調教師は、2017年~2021年の函館札幌での勝率は14.4%ですが、その他の競馬場での過去5年の勝率は10.8%と、数値に大きな開きがあることがわかります。

このように夏競馬では、管理面のマイナスを考慮し夏に得意な厩舎の傾向を数値から見抜き、それを馬券戦略に活かすことが重要なポイントの1つになります。

荒れる理由その4・騎手の傾向の変化

競馬の通常開催は関東・関西・ローカルの3つに分かれ、上位騎手は特定の馬に乗る以外は原則ローカルで騎乗することはありません。

それに対し夏競馬では東・西の両所属騎手が混在する北海道開催が始まることにより、競馬場毎の騎手のバランスが大きく変わります。

通常開催であれば上述の通りローカル開催は新人などの若い騎手で構成され、中央開催はリーディング上位騎手が上位人気の馬に騎乗するといった傾向が高いです。

ですから高配当に期待する競馬ファンは、騎手レベルが中央と比べると落ちるという点からローカル開催を積極的に狙います。

一般の競馬ファンの多くは中央開催の方が極端に荒れにくく軸馬も定めやすいため、どちらかといえば中央開催をメインに買う人が多いのです。

このように中央開催である中山・東京・阪神・中京(京都代替開催)などの、主要競馬場の騎手のレベルは決して低くありません。

しかし夏競馬では北海道開催の存在によって、一部の有力騎手が北海道開催へと流れるため、北海道開催はもちろんですが、その他の競馬場である新潟・福島・小倉の騎手レベルも、通常開催時とは異なり予想に大きな影響を及ぼします。

このように夏競馬の荒れる理由の1つが騎手の傾向の変化です。
夏競馬を攻略するためには夏の競馬場毎の騎手勢力を把握し、夏競馬に強い騎手を中心に購入することが攻略のポイントとなります。

そのための情報の鍵となるのは、毎年行われる競馬場毎のリーディング争いです。
例えば2021年に函館・札幌の両競馬場で、ルメール騎手を抑えてリーディングに輝いた横山武史騎手の成績を見てみると、函館・札幌の勝率は18.3%と非常に高く、その他の競馬場の総合勝率は11.7%と、昨年は北海道開催で大きく躍進を遂げています。

このように毎年の夏のリーディング争いをヒントに、競馬場毎に軸の中心となる騎手の情報を掴むことは、夏競馬を制するためには必要不可欠です。

また夏競馬は上述の通り広く3場で開催されることから、調教師の管理能力を大きく超えるため、若手騎手は調教や出走登録の手続きなど馬の世話を積極的に行い、調教師の信頼を築き上げ成長していきます。

過去のリーディングに基づく競馬場毎の過去の実績も大事ですが、昨年の横山武史騎手のように騎手の成長という点に着目し、若手騎手の台頭も視野に入れて予想を行うのも、夏競馬では重要なポイントになってきます。

荒れる理由その5・小回りの競馬場が多い

荒れる理由その5・小回りの競馬場が多い

最後の5つ目は、夏競馬の多くは小回りの競馬場でレースが行われるというのが大きな理由です。
小回りの競馬場では直線が短いがゆえに騎手の駆け引きが独特で、外回りコースの直線の長い新潟競馬場を除き、前残りや前崩れが起こりやすいのが特徴です。

またローカル競馬場は競馬場毎に名物ともいえる、独特な距離によるコースの存在も波乱の原因にも繋がっています。
2022年現在でローカル競馬場の特殊なコースは以下の通りです。

開催競馬場 ポイント
芝1000m直線レース 新潟 コーナーなし
芝1000m 札幌・函館 コーナーあり
ダート1000m 札幌・函館・小倉 コーナーあり
ダート1150m 福島 芝スタートのダートコース
芝1500m 札幌 札幌のみ開催される特殊な距離
ダート2400m 札幌・函館・小倉 ダート長距離レース、小倉は2月のみ開催
芝2600m 福島・小倉・札幌・函館 芝の長距離レース、新潟は距離が異なる

このようにローカル競馬場には独特のコースがいくつか存在しています。
夏競馬を制するためにはこのような独特なコース形態の距離の傾向の把握と、競馬場毎の騎手傾向の把握が必要不可欠となります。

特に1日の大部分を占める未勝利・条件クラスを予想する際は、3場全てを予想し購入するよりも、騎手の相性やコースなどの知識が豊富な競馬場を絞り込み、相性の良い競馬場で購入するのが夏競馬を制する重要なポイントといえます。

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まとめ

今回は夏競馬が荒れる理由を5つのポイントに分けて紹介しました。
回収率をプラスにするためには、夏競馬の特徴をつかみ攻略することが重要になってきますが、人によっては夏競馬は荒れるという理由から購入を控える人もいます。

年間を通して競馬を楽しむためには夏競馬も重要ですので、ぜひこの記事をしっかり読み夏競馬予想のポイントをつかんでくださいね。