競馬のハンデ戦とは?概要と馬券の買い方を徹底解説!

特定の距離やレースで真価を発揮する血統もある

競馬のレースには、「牝馬限定」「3歳限定」など、特殊な条件で行われるレースがいくつかあります。
そのなかでも、初心者がどのようなレースか最も把握しにくいのが「ハンデ戦」ではないでしょうか。

ハンデ戦は、通常のレースとはかなり異なる状況で走ることになるので、基本的な知識がないまま馬券を買うと、大きな損失を被ることになります。

本記事では競馬初心者にも分かりやすいようにハンデ戦の概要を紹介するとともに、馬券の買い方についても併せて解説していきます。

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まずはハンデ戦について知っておこう

まずはハンデ戦について知っておこう

まず、ハンデ戦とはどのようなレースなのかについて詳しく紹介します。
ハンデ戦という名称なので、各馬ごとに走る際の条件が異なるということくらいはなんとなく想像がつくのではないでしょうか。

では、どのような条件が各馬ごとに異なってくるのかというと、「重さ」です。
競馬のレースでは騎手の体重など、各馬が背負っている重量が「斤量」という情報で提示されます。

通常はどの馬も同じ斤量になるのですが(牡馬と牝馬が一緒に走る時は斤量が異なる)、ハンデ戦の場合は各馬ごとに斤量が異なります。

斤量差はレースや出走する馬によってその都度設定されますが、場合によっては5キロ以上の斤量差となる場合もあります。

これだけ斤量差があると、競走馬の走りにもかなり影響してくるので、ハンデ戦では斤量差をしっかりと確認しながら予想し、馬券を購入していくのがハンデ戦を的中させるためのポイントとなります。

どんなレースがハンデ戦になるの?

競馬のグレード(引用元:https://www.jra.go.jp/keiba/rules/class.html)

競馬のレースはグレード制となっており、格式が一番高いものから順にG1、G2、G3、それ以外といった区別がなされています。

本当はもっと細かく分かれているのですが、競馬の知識がついていけば自然と身についていくので本記事では説明を省略します。

ハンデ戦に関してですが、日本競馬においてはG1レースのハンデ戦というものは存在しません。
ただし海外ではアメリカやオーストラリアなどでハンデ戦のG1レースが開催されています。

G2

G1レースのひとつ下のグレードであるG2レースでは、「日経新聞杯」「目黒記念」「アルゼンチン共和国杯」の3レースがハンデ戦となっています。

日経新聞杯は2,400m、目黒記念とアルゼンチン共和国杯がともに2,500mとかなりの距離を走るレースであるため、斤量が重い馬にとってはかなり過酷なレースだといえるでしょう。

G3

G3レースは、年明けに行われる重賞レースである「中山金杯」「京都金杯」をはじめ現在全部で24のレースがハンデ戦となっています。

なかでも「フェアリーステークス」は、牝馬限定のハンデ戦となっており、毎年のように万馬券となる、荒れるレースとして有名です。

そして夏競馬となる7月に福島競馬場で開催される「ラジオNIKKEI賞」は、日本で行われるハンデ戦重賞レースでは唯一3歳馬限定となっています。

グレードレース以下にもハンデ戦はある

グレードレース以下のレースでもハンデ戦は開催されています。
グレードレース以下だと各馬の能力にそれほど差がないですし、1番人気となる馬の能力もそこまで突出しているわけではない、というケースがほとんどなので、斤量差でレース結果が大きく変化することが多いです。

ハンデ戦が荒れやすいと言われている理由について

ハンデ戦が荒れやすいと言われている理由について

競馬のレースでは斤量が1キロ変わると1馬身、時間にしておよそ2秒ほどのハンデが生じるといわれています。

レースにもよりますが、中距離やマイルあたりだとだいたい2馬身差以上ならば圧勝なので、2キロ斤量差があるだけでかなり実力差が埋まるといっても過言ではありません。

時には5キロ以上の斤量差が出ることもあり、そうなると斤量が最も軽い馬は1秒のハンデをもらって出走することになります。

斤量差によって元々の実力差が埋まるということは、強制的に各馬の実力差を少なくしているということです。

1番人気に推された馬がトップハンデを背負っていたりすると、最終コーナーで本来のスピードを出せず、斤量が軽い馬にゴール手前で交わされてしまう、といった状況が発生しやすくなります。
人気薄が好走する条件を強制的に作っているため、ハンデ戦は荒れやすいといわれているのです。

競馬初心者はハンデ戦には手を出さないほうが無難

競馬初心者はハンデ戦には手を出さないほうが無難

競馬のレースを予想する際には、通常のレースであっても出走する馬たちの能力、騎手との相性、レースが開催される競馬場の特徴などさまざまなデータが必要となります。

ハンデ戦の場合、さらに各馬の斤量差によって生じる影響も考えなければならないため、予想がとても難しいです。

競馬の予想にある程度慣れている人ならば良いですが、はじめて馬券を購入するという人がハンデ戦の馬券を購入するのはやめておいたほうがよいでしょう。

ハンデ戦の予想の仕方

ハンデ戦の予想の仕方

斤量差による影響を完全に読み切ることができないため、ハンデ戦を予想することはとても難しいです。
本項目ではそんなハンデ戦をどのように予想していけば良いかについて解説します。

しかし本項目に書いてあるポイントのみを実践しただけでは予想は的中しません。
本項目の解説でのポイントと、基本的な競馬の予想の仕方のポイントを組み合わせていくことがハンデ戦の的中率を高めるためのコツとなります。

まずは斤量をチェック

まずは各馬の斤量をチェックしましょう。

競馬のレースでは各馬の実力差を確かめるのに過去のレース実績などを確認しなければなりませんが、ハンデ戦の場合は出走馬でもっとも実績を残している馬をトップハンデとし、そこから実績に応じて斤量を減らしていっているので、各馬の斤量差がほぼそのまま各馬の実力差となっています。

ただし、あくまでも過去レースの実績に応じてのハンデ差であり、例えば他の競馬場ではあまり勝ち切れていないのに、今回レースが開催されている競馬場でのレースではすべて馬券内に入っているような馬であっても、斤量が重い、ということにはなりません。

気になっている競走馬たちに関しては、設定されている斤量が適切かどうかを確認しておきましょう。

飛び抜けて斤量が重い馬の実績が十分ならば軸にしても良い

出走馬によってはほかの馬よりも飛び抜けて斤量が重い馬が存在する場合があります。
ハンデ戦は競走馬にとっては大きな負担となるうえに、G1レース出走馬だと場合によっては60キロ近い斤量を背負わされることもあるため、G1出走馬はハンデ戦には滅多に出走しません。

しかしG2出走馬がグレード未設定のハンデ戦に出走するようなことはあり、そういった場合は他の馬とかなりの斤量差が生じます。

一見するとかなり不利のように思えますが、G2レース出走馬とグレード未設定のレースにしか出走できないレベルの馬との間にはどうしようもないほどの実力差があります。

1着でゴールするという確証は流石に持てませんが、飛び抜けて斤量が重い馬は3着以内には入ることが多いです。
ハンデの差に惑わされるような事はせず、ここは素直に軸に設定しておきましょう。

斤量が重い高齢の馬は評価をマイナスにしよう

ただし、圧倒的に斤量が重いうえに他の馬よりも馬齢が2歳くらい上の馬の場合は要注意です。
おそらく過去の実績を顧みてトップハンデにしていると思われますが、芝コースの場合は馬齢が7歳を超えるとどのような馬でも能力が下降していきます。

もし同じレースに上り調子の3歳馬や4歳馬が出走していたら、実績をひっくり返すようなレース結果になる可能性も十分あるので、斤量が重い高齢の馬に関しては評価をマイナスにしておいたほうがよいでしょう。

斤量が軽い馬で上がり3ハロンが速い馬は要チェック

トップハンデの馬の扱いを決めたら、次はある程度ハンデが軽い馬の実績をチェックしましょう。
必ずチェックしておきたいのが「上がり3ハロンのタイム」です。

上がり3ハロンはゴール手前600mの事を意味していて、全ての馬がもてる力を全力で発揮する部分となっています。
したがって、上がり3ハロンのタイムはそのままその馬が全力疾走した時のタイムだと認識しておいて間違いありません。

当然上がり3ハロンが速い馬であればあるほど馬券内に絡んでくる可能性は高くなります。
斤量が軽い馬で上がり3ハロンがほかより速い馬は、紐に加えておくと思わぬ高配当をもたらしてくれるかもしれません。

斤量があまりにも軽すぎる馬は買い目候補から外そう

斤量が軽い馬をチェックする上で注意点があります。
ハンデ戦でやりがちなのが「トップハンデの馬と斤量差が5キロもあるから紐に加えておこう」という買い方です。

しかし斤量差が大きければ大きいほど、トップハンデの馬との実力差も大きいということになります。
理論上は5キロの斤量差があると1秒のハンデとなるのですが、実際はそこまで大きな差とはなりません。

斤量があまりにも軽すぎる馬というのは大きなハンデ差を活かすことができないほど実力的には劣っている馬です。
オッズを見るとついつい買いたくはなってしまいますが、買い目からは外しておいたほうがよいでしょう。

本気で勝負するなら買い目は多めに!

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以上のようなポイントを頭に入れておけばハンデ戦の予想は少しはしやすくなるのではないでしょうか。
しかしハンデ戦というのはこちらが予想していたのとは全く異なる展開になることも十分に考えられます。

たとえば斤量が重いことによってスタミナを消費してしまい、最終直線で加速するだけの余力が残っていなければどんな実績を持つ馬でも勝てないでしょう。

もしハンデ戦を勝負どころと決めているのであれば、買い目を絞り込むような買い方はあまりおすすめしません。
気になった馬や買い目はできるだけ抑えておく、といった買い方をしておいたほうがレース後に後悔しなくて済むでしょう。

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まとめ

ハンデ戦とは、各出走馬の実績に応じて斤量に差をつけた状態で開催されるレースです。
理論上は1キロ斤量差があるとタイムに換算して0.2秒の差が生じるといわれており、5キロの斤量差があれば1秒のハンデとなります。

ハンデによって各馬の実力差を人工的に埋めているので、人気薄の穴馬が激走する可能性が高くなっていて、ハンデ戦は荒れやすいとよくいわれます。

ハンデ戦の予想はなかなか難しいですが、まずは各馬の斤量と、その斤量が適切であるかどうかをチェックします。

1番人気の斤量が圧倒的に重くなっているのであれば、その馬は他の馬よりも抜けた実力なので3着以内には入る可能性が高いです。
斤量が軽い馬に関しては過去の実績を見て上がり3ハロンが速い馬を買い目に含めておきましょう。