牡馬・牝馬はどちらが強い?競走馬の性別ごとに特徴を分析

牡馬・牝馬はどちらが強い?競走馬の性別ごとに特徴を分析

人間と同じように競走馬にも性別があります。
男馬のことを牡馬(ぼば)と呼び、女馬を牝馬(ひんば)、そして、去勢された馬のことを騙馬(せんば)と呼びます。

競馬では牡馬も牝馬も、そして騙馬もレースを行います。
そして、レースによっては牡馬に交じってレースを行う牝馬も存在します。

競走馬の性別がレースに影響を及ぼすことはあるのでしょうか。
当記事では牡馬・牝馬の優劣をはじめ、性別ごとの特徴や性別におけるレース傾向、そして牝馬が競馬史でどのような活躍を見せたのか紹介します。

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一般的には牡馬が優勢

一般的には牡馬が優勢

人間の場合は女性よりも男性の方が身体能力が高いといわれていて、スポーツの世界では女性よりも男性の方が結果を残しています。

これは競走馬にも当てはまり、一般的には牝馬よりも牡馬の方がレースに勝つ傾向が強いです。
しかし、競馬には斤量という概念が存在しています。

斤量とは騎手に課せられた重さです。
すべての馬が平等の斤量を課せられる定量戦において、ルール上、牝馬は牡馬よりも2キロ軽い斤量でレースに出走できます。

なぜ、牡馬よりも軽い斤量で出走できるかというと牡馬と比較すると牝馬は身体能力が劣るといわれているので斤量を2キロ軽くすることで、牡馬相手にも健闘する措置が取られています。

しかしながら、2キロの斤量差があってもレース全体を見ると牡馬の方がレースで勝利しています。
このことから、牝馬よりも牡馬のほうが優勢であることが分かるのです。

牡馬相手にも勝る牝馬もいる

レースの勝ち鞍を見ると牝馬よりも牡馬の方がレースの勝利数は多いですが、たまに牡馬相手に大健闘する牝馬も現れます。

例えば、ウオッカは64年ぶりに牡馬だらけの日本ダービーを制し、そのほかにも安田記念を連破したり、天皇賞(秋)やジャパンカップなど、牡馬が集まるレースに勝っています。

2012年に牝馬三冠を手にしたジェンティルドンナはその年のジャパンカップにて、前年の三冠馬であるオルフェーヴルとマッチレースを行った末見事勝利しました。

同じく2018年の三冠牝馬になったアーモンドアイはジャパンカップにおいて牡馬に先着しただけではなく、ワールドレコード2.20秒6の超時計を叩き出しました。
このように、ときどき牡馬にも勝る牝馬がターフに現れます。

競走馬を性別ごとに見る

競走馬を性別ごとに見る

競走馬は性別ごとにさまざまな特徴があります。
どのような特徴があるのか、性別ごとに解説します。

牡馬の特徴

牡馬はなんといっても身体能力の高い馬が多いです。
多くのレースで勝ち星を手にしているのは牡馬です。
特に、ほとんどの重賞・G1馬は牡馬がタイトルを手にしています。

牝馬と比較すると牡馬は筋肉量が多いのが特徴です。
まさに走るために産まれたといっても過言ではないほど筋肉が浮かび上がっています。

その身体能力から発生するスピードでひとつでも多くの勝ち星を手にしようとしています。
また、スタミナとパワーを兼ねそろえていて、力や体力が求められる舞台では牝馬よりも好走しています。

牝馬の特徴

牡馬と比較すると牝馬は身体能力こそ牡馬に見劣りします。
筋肉量も牡馬より少ないので力が求められる舞台や体力勝負のレースは苦手です。

しかし、牝馬は体温調整が上手で暑さに強いです。
よく【夏は牝馬】という格言を耳にします。

牡馬は筋肉の多い馬が多いので暑さで夏バテ気味になりやすいですが、牝馬の場合は牡馬よりも体脂肪が多いので暑さに対する耐性があるのです。

また、牡馬よりも身体が柔らかいのも特徴です。
身体が柔らかいと怪我するリスクを軽減できます。

競走馬の脚は【ガラスの脚】と呼ばれるほど脆く、屈腱炎や骨折も頻繁に起きます。
牝馬も怪我することはありますが、身体が柔らかいので脚への負担は小さく、牡馬と比較しても怪我する確率は低いのです。

騙馬(センバ)の特徴

騙馬は去勢された馬です。
もともとは牡馬でも、なんらかの理由のために男性器を去勢させられるケースがあります。
去勢の対象となりやすい馬は気性が激しい馬です。

気性が激しいといくら身体能力が高かったとしてもレースでペース配分をコントロールできず、凡走しやすくなります。
そこで、去勢を行うことで女性ホルモンが分泌され、気性難を抑えることができます。

ただし、去勢は一長一短です。
レースではときに競り合いを制そうとする闘争心も必要になる場面がありますが、去勢を行うとその気持ちすら失われる可能性もあります。

当然ながら去勢は一度行ったら二度と元には戻せません。
去勢手術を行うのはある意味大きなギャンブルなのです。

性別ごとに競馬予想する

性別ごとに競馬予想する

性別を競馬予想に活かすことはできるでしょうか。
結論からいうと可能です。
どのような条件下で性別予想を行えばいいか紹介します。

【クラス戦】条件戦の人気牝馬は狙える

牝馬は未勝利戦でも条件戦でも、重賞でも牡馬に混ざってレースに出走できます。
基本的にはどんな舞台においても牡馬の方が好走しやすいですが、条件戦で人気を背負った牝馬が出走していたら注目したいです。

条件戦は出走馬間の能力の差が大きいので平均的な能力の馬が出走する割合が高いです。
そのようなレースで人気を集めた牝馬は、出走馬のなかでも能力が抜けている可能性が高いです。

多くの人は牡馬の方が身体的に優れているのが分かっているにも関わらず、牝馬の馬券を購入してるということは、その牝馬は強いと認めているのです。
強い牝馬VS平均的な牡馬であれば強い牝馬の方が勝ち負けできる確率は高いです。

【重賞】人気を集めた牝馬が好走する可能性が高い

重賞レースは強い馬と強い馬がしのぎを削る舞台です。
重賞には牝馬限定競走もありますが、牡馬が出走できるレースに挑む牝馬もいます。

そして、レースによっては牡馬を差し置いて人気を背負う牝馬もいます。
重賞における人気牝馬も能力が高い可能性があります。
そもそも、重賞に挑む馬はいずれも強い馬ばかりなので、強い牡馬VS強い牝馬の構図が出来上がります。

その場合は身体能力の高い牡馬の方が好走しますが、それを分かったうえで人気牝馬を支持しているということはそれだけその牝馬に勝つ要因があると予想しているからです。

また、重賞にはエリザベス女王杯や府中牝馬ステークスのように、牝馬限定競走が設けられてますが、たまに牝馬限定のエリザベス女王杯を蹴って、牡馬が集まるジャパンカップや天皇賞(秋)に挑む牝馬も見られます。

エリザベス女王杯に出走したほうが相手関係が楽にも関わらず、牡馬混合レースに挑むということはそれだけ好走できる自信があるのです。

【距離別】マイル以下のほうが好走している

距離別に見ると、牝馬は距離の短い舞台のほうが好走率が高いです。
なぜなら、牝馬はスタミナやパワーで牡馬よりも見劣りするからです。

特に長距離レースはスタミナがものをいう舞台なので筋肉量が牡馬よりも少ない牝馬はそれだけ苦戦しやすいです。

そのため、短距離やマイルが得意というよりも、長い距離が苦手といった方が正しいのですが、間接的に距離の短い舞台での好走率が浮かび上がるのです。

【付録】牝馬の歴史~かつては牡馬が圧倒していた~

【付録】牝馬の歴史~かつては牡馬が圧倒していた~

競馬界にとって欠かせない牝馬の存在。
しかしながら、昭和の競馬界で活躍したのは牡馬ばかりでした。
牝馬で目立った活躍をしたのは戦前にダービー・オークス・菊花賞という変則三冠を成し遂げたクリフジくらいです。

しかし、平成に差しかかるにつれすこしずつ牝馬がターフの主役を飾りつつあり、現在は牡馬相手に太刀打ちする牝馬も現れています。
当項目では牝馬がどのような形で競馬界を蹂躙したのか、歴史を振り返ります。

競馬史上最初の牝馬三冠を手にしたメジロラモーヌ

1986年、ひとつの歴史が刻まれました。
メジロラモーヌが史上初となる牝馬三冠を制したのです。

デビュー戦はダートでしたがそこで2着馬を20馬身差突き放して勝利すると、次走以降は芝を主戦場に切り替えます。

芝レースでは好走と凡走を繰り返していましたが、フィリーズレビューの前身である4歳牝馬特別(西)にて河内洋騎手が手綱を握ると人馬の手ごたえは抜群でした。

フィリーズレビューを制して桜花賞も勝ち、勢いそのままに6連勝を飾ったのです。
メジロラモーヌのすごいところはG1レースのステップレースもすべて挑んで勝利をおさめていることです。

オークスの前哨戦である4歳牝馬特別(東)(現在のフローラステークス)や、ローズステークスも勝利した上でG1タイトルを手にしました。

のちの牝馬三冠を手にするジェンティルドンナが桜花賞の前哨戦であるチューリップ賞を敗れていることを考えると、無敗でステップレースも勝ち切るのがいかに難しいかが分かります。

メジロラモーヌは牝馬相手には無類の強さを証明して見事三冠牝馬を手にしたのです。
エリザベス女王杯を制し、華があるうちに引退させることを表明したオーナーの意向で、その年の有馬記念が引退レースとなりました。

最初で最後の古参牡馬を相手にレースを行いましたが結果は9着でした。
展開の不利があったとはいえ、いくらメジロラモーヌでも牡馬の壁を超えるのは容易くなかったのです。

90年代 牝馬の活躍が目立つ

平成に差しかかるとにわかに牝馬の活躍が目立つようになりました。
1991年生まれのヒシアマゾンは外国馬でした。

当時の規定ではクラシックレースは国内馬しか出走できなかったので、必然的に桜花賞とオークスの道は閉ざされました。

しかしながら、当時秋華賞の位置づけだったエリザベス女王杯には出走でき、そこで勝利すると、その年の有馬記念ではナリタブライアンの2着に入選しました。
そして、古馬になってからはオールカマーや京都大賞典といった有力牡馬が参戦する舞台で勝ち星をつかんだのです。

G1タイトルこそエリザベス女王杯のみでしたが、牡馬の中で健闘する姿は多くのファンを虜にしました。
ヒシアマゾンが牡馬に混ざってレースを行っていた1995年にデビューしたのがエアグルーヴです。

史上初の親子オークス制覇を成し遂げたのは有名ですね。
クラシックの年は桜花賞は未出走、秋華賞は10着に敗れてしまいましたが、古馬になってからは牡馬相手に堂々とした立ち振る舞いを行いました。

古馬になって挑んだ97年の札幌記念では牡馬を差し引いて断然1番人気に支持され、それに応えます。
次走に選択した天皇賞(秋)では唯一の牝馬参戦となりましたが、逃げ馬のサイレンススズカや前年の勝ち馬バブルガムフェロー、皐月賞馬のジェニュインらを退け見事勝利をつかみました。

その後も牡馬が集まる有力レースに積極的に挑み続け、常に上位争いしたのです。

21世紀の競馬を支えた名牝たち

21世紀に入ってからも、牡馬とわたり合う牝馬はたくさん現れました。
スペシャルウィーク産駒の最高傑作であるブエナビスタは常に一流の舞台でレースを行いました。
3歳時には牝馬三冠だけではなく、エリザベス女王杯も出走し、牝馬限定G1を4度も駆け抜けています。

そして、4・5歳時にはドバイ⇒ヴィクトリアマイル⇒宝塚記念⇒天皇賞(秋)→ジャパンカップ⇒有馬記念というローテを2度も経験しました。

牝馬だけではなく有力牡馬も避けがちな宝塚記念に積極的に挑んでいることや、性別問わず強豪たくさん集まる天皇賞(秋)やジャパンカップに積極的に立ち向かっているのです。

そして、最終的にはG1タイトルを6つ手にしました。
ブエナビスタの後を継ぐようにターフに現れたのはジェンティルドンナです。

先行でも差しでも出し切った競馬スタイルで瞬く間に牝馬三冠を手にします。
同期のヴィルシーナが牝馬三冠でいずれも2着だったので、ヴィルシーナの馬主である佐々木主浩氏はさぞ悔しい思いをしたでしょう。

ジェンティルドンナの実力はフロックではありませんでした。
牝馬三冠を手にした年に挑んだジャパンカップでは前年の三冠馬であるオルフェーヴルが参戦しました。

最後の直線ではジェンティルドンナと騎乗する岩田康成騎手がオルフェーヴルにタックルを仕掛けるほどの勝負強さを発揮し、見事勝利を手にしました。
ブエナビスタが敗れたオルフェーヴルにジェンティルドンナは勝利したのです。

翌年のジャパンカップを制しただけではなく、引退レースの有馬記念も勝利してG1タイトルを7つ手にして引退しました。
ジェンティルドンナは2022年6月現在、ディープインパクト産駒でもっともG1タイトルを手にした牝馬です。

2010年代末にはアーモンドアイが競馬界を轟かせました。
アーモンドアイの活躍はこれまでのG1馬とは一味違っていました。
それはぶっつけで幾多のG1タイトルを手にしたことです。

アーモンドアイの活躍の背景には外厩の存在がありました。
トレセン以上のトレーニング効果が得られる外厩の存在は、現在も用いられるようになり、これまでの定石だった「本レース前に一戦使う」という常識を覆したのです。

ステップレースを挟まずに、外厩で養った力を駆使して幾多のG1を手にしたアーモンドアイ。
引退レースとなったジャパンカップでは同年内に誕生したコントレイルとデアリングタクトという2頭の三冠馬と初対決しましたが見事勝利を収め、有終の美を飾りました。

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まとめ

牡馬と牝馬を比較するとどうしても牡馬に軍配が上がります。
しかし、20世紀と比較すると、牝馬のレベルははるかに上がっていますね。
毎年なんらかの牝馬が活躍しているので競馬界も大盛り上がりです。

今回は性別における競走馬の特徴を紹介しました。
性別の特徴を把握すれば馬券予想に役立つかもしれませんよ。