競馬のテン乗りになる状況や予想時の狙い方を解説

テン乗りとはテン乗りになる状況や予想時の狙い方を解説

競馬新聞などを読んでいると、「テン乗り」という言葉を聞く機会があります。
特に競馬初心者の人にとっては「テン乗り」は聞きなれない言葉なので、何を意味するのか分からないという人も多いのではないでしょうか。

本記事では「テン乗り」について初心者でも分かりやすいように解説し、さらにはテン乗りになるとどのような影響が発生するのかについても解説していきます。

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テン乗りとは?

テン乗りとは?

テン乗りとはどういう意味なのでしょうか。

テン乗りとは
それまで騎乗していた騎手が何らかの理由で乗り替わりとなった際に乗り替わりとなった騎手がその馬にはじめて騎乗することを意味します。

テン乗りの「テン」には、「最初」「真っ先に」という意味があり、テン乗りは直訳すると「最初に乗る」という意味になります。

競馬新聞やスポーツ新聞などでは今でも普通に「テン乗り」と記載されていますが、テレビ集計やラジオ中継など、公共の電波を使って多くの人に競馬の情報を届ける番組では「テン乗り」という言葉は使わずに、「本レースから○○騎手に乗り替わりとなりました」というように、競馬初心者の人が聞いてもその騎手が初めて騎乗するということが理解しやすいような説明に変化しています。

また、競馬新聞やスポーツ新聞などでも初心者に配慮して「初騎乗」と記載されるケースも増えてきており、テン乗りという言葉が使われる機会は段々少なくなっています。
とはいえ、昔からの競馬ファンの間では未だに「テン乗り」は日常的に使われる言葉なので、覚えておいて損はないでしょう。

テン乗りとなる状況について

テン乗りとなる状況について

競馬のレースを見ていると、案外テン乗りとなっている競走馬が多いことに気づくのではないでしょうか。
テン乗りになる状況というのはさまざまありますが、本項目ではその中でも代表的なケース3つを紹介します。

それまで乗っていた騎手が良い結果を出せなかった

テン乗りになる状況で最も多いのが、それまで継続騎乗したり、テン乗りで新しく騎乗した騎手が良い結果を出せなかったというケースです。
騎手にとっても、競走馬にとっても一番良い状況は、「同じ騎手に騎乗してもらって勝ち続ける」ことでしょう。

同じ競走馬に騎乗し続けていれば、騎手は競走馬のクセや性格をしっかりと把握できますし、競走馬にとっても馴染みの騎手に乗ってもらったほうが安心感があることは間違いありません。

しかしなかなかそうならないのが競馬の世界であり、ちょっとした事で騎手と競走馬の呼吸が噛み合わなくなって全然勝てなくなってしまったりします。

競馬というのは実力主義の厳しい世界ですし、競走馬を出走し続けるには多額の維持費が必要となるため、ずっと勝てない状況だと赤字になってしまいます。
そういった場合に状況を打破するという目的で、それまで騎乗していた騎手から新しい騎手に乗り替わりさせるといった対策が取られます。

騎手がケガや罰則で騎乗できなくなった

次に多いのが、それまで乗っていた騎手がケガや罰則などで騎乗できなくなったため、別の騎手がテン乗りをするといったケースです。

騎手という仕事は常に危険を伴います。
競走馬は騎手と比べればずっと大きいですし、力も強いため、ちょっとしたことで簡単に大けがをしたり骨折をしてしまったりします。

また、レース中や調教中は常に落馬の危険と隣り合わせで、落馬してしまった際にも打ち所が悪ければ何か月も休まざるを得ないようなケガになります。

また、公平性を図るために競馬には厳しいルールが設けられていて、故意でなかったとしてもルールを破ってしまえば罰則を受けることになり、罰則によっては一定期間騎乗停止という処分が下されてしまうことがあります。

ケガや罰則によるテン乗りは一時的なものであることがほとんどなのですが、テン乗りした騎手が素晴らしい結果を残すと、そのまま継続騎乗するといった場合もあります。
こういった部分も騎手という職業は弱肉強食の厳しい世界だということが伺えるのではないでしょうか。

馬主サイドの意向

自分が所有している競走馬に誰を乗せるかの決定権は馬主にあります。
それまで騎乗していた騎手がどれだけ優れた成績を残せていたとしても、馬主サイドが「次のレースはこの騎手に乗ってほしい」と指示を出したのであれば、クラブ側はその意向に従わなければなりません。

競走馬のテン乗りを見ていて、「すごく成績が良いのにどうして乗り替わりになったんだろう」と首をひねってしまうようなテン乗りを見つけたのであれば、ほとんどの場合、馬主サイドの意向による乗り替わりを疑ったほうがよいでしょう。

テン乗りのメリット

テン乗りのメリット

テン乗りの最大のメリットは「新たな可能性を見出すことができる」という点です。
テン乗りの場合、騎手は競走馬の情報をほとんど知りません。

もちろんそれまで乗っていた騎手や、調教師などから情報は聞くことがあるものの、実際に乗っていたわけではないので、ほぼ先入観なく騎乗することになります。

また、馬主サイドも新たな可能性を期待してテン乗りを依頼することが多いので、ある程度は騎手の判断に任せることが多いです。
するとそれまでとはまったく違った走りをすることで隠されていた競走馬の能力が開花、それ意向目覚ましい活躍を見せることもたくさんあります。

更に競走馬と騎手の相性というものも少なからずあるので、騎手が変わった瞬間にずっと連れ添っていたコンビのような呼吸で圧勝してしまうといった事もあるなど、テン乗りにはメリットがたくさんあります。

テン乗りのデメリット

テン乗りのデメリット

テン乗りのデメリットはやはり「実際に走ってみなければどうなるか分からない」といった点でしょう。

競走馬と騎手との呼吸が上手く合えば予想外の活躍をしてくれるのがテン乗りの魅力ですが、逆に両者の呼吸がまったく合わなかったり、相性が悪かったりすると、どれだけ能力が高い競走馬でも惨敗してしまうことも非常に多いです。

メリットの時にも解説したとおり、テン乗りする選手は一切情報がないまま騎乗するわけではなく、それまで騎乗していた騎手や調教師からその馬に関する情報を聞くことができるものの、話に聞くのと実際に乗ってみるのとはまったく違いますし、競走馬がその騎手のことをあまりよく思わないようであれば、騎手の指示にまったく従ってくれず、まともに競馬ができないといったこともあります。

2022年テン乗りでG1レースを制した事例

2022年テン乗りでG1レースを制した事例

テン乗りというのはイチかバチかといったイメージが強すぎるかもしれませんが、馬主サイドや調教師は勝つためにテン乗りを依頼するため、騎手を適当に選んでいるわけではありませんし、騎手にとっても有力馬へのテン乗りは大チャンスなので、結果を出そうと必死に騎乗します。

その結果、競馬の最高峰レースであるG1レースで勝利するといったケースもしばしば見受けられます。
本項目では2022年のG1レースをテン乗りで勝利した事例を4つ紹介します。

フェブラリーS

2022年フェブラリーステークスを制したのはカフェファラオです。
カフェファラオの主戦騎手はクリストフ・ルメール騎手だったのですが、ルメール騎手がフェブラリーステークスでは別の競走馬に騎乗する事になったため、本レースでは福永祐一元騎手(現在は調教師)に乗り替わりとなりました。

レースでは道中4番手でレースを進めると、最終コーナーで加速、前を走っていたソダシなどを追い抜き、2位に2馬身半の差をつけてゴール、この勝利でカフェファラオはコパノリッキー以来7年ぶりの同レース連覇を果たしました。

さらにこのレースの勝ちタイムはレースレコードとなっています。
福永騎手はその後もカフェファラオに継続騎乗し、秋にはマイルチャンピオンシップ南部杯も制しました。

皐月賞

2022年皐月賞を制したのはジオグリフで、ジオグリフも元々ルメール騎手騎乗だったのが同騎手がイクイノックスに騎乗する事から、福永騎手に乗り替わりとなりました。

レース本番は中団でレースを進め、直線ではルメール騎手騎乗のイクイノックスが先行しましたが、ゴール手前で差し切り、見事陣営側の期待に応える結果となりました。

レース後、福永騎手は「上手く誘導すれば勝てる馬だと思っていたし、それに応えたジオグリフが素晴らしかった」とコメントしています。
このレース後しばらくは福永騎手が継続騎乗するも思うような成績を上げる事ができず、現在は再びルメール騎手騎乗に戻っています。

オークス

2022年のオークスを勝利したのはスターズオンアースで、本馬は前走桜花賞では川田将雅騎手が騎乗していたのですが、川田騎手がアートハウスに騎乗する事になったため、ルメール騎手へ乗り替わりとなりました。

オークスはスタートが大幅に遅れるというアクシデントがあり、多くの馬が本来の力を出しきれませんでしたが、そんな中スターズオンアースは大外18番という不利な状況をものともせず冷静にレースを進め、残り100メートルで先頭に立つと最後は2位に1と4分の1馬身差をつけて快勝、見事牝馬クラシック二冠を達成しました。

その後も本馬はルメール騎手が騎乗、勝ち星は挙げられないものの秋華賞3着、大阪杯2着とトップクラスの走りを見せています。

ジャパンカップ

2022年ジャパンカップを制したのはヴェラアズールです。
ヴェラアズールは5歳春までダートを走っていましたが、思うような成績を上げられないままでした。
しかし芝に転向すると一気に才能を開花、10月には東京大賞典を勝利してジャパンカップへの出場権を獲得します。

鞍上は松山弘平騎手から短期免許を取得して来日していたライアン・ムーア騎手へ乗り替わりとなったレース本番、密集した馬群の中でじっと好機をうかがっていたライアン騎手は一瞬の隙を突いてスパートを開始、馬群を割って前に出ると2位に4分の3馬身差をつけ、見事に本馬に初のG1レース制覇をもたらしました。

テン乗りで馬券を購入する事を検討すべきケース

テン乗りで馬券を購入する事を検討すべきケース

テン乗りの競走馬の馬券を購入するかどうかは慎重に判断しなければなりませんが、以下の3つのケースでは良い結果に繋がる事が多いので、テン乗りであっても馬券を購入する事を検討してみて損はありません。

リーディング上位ジョッキーがテン乗りとなった

それまであまり重賞レースで成果を上げていない騎手だったのが突如リーディング上位ジョッキーに乗り替わりとなるケースがあります。
この場合は陣営は明らかにそのレースで「勝ち」に来ており、騎手もその期待に応えようとするので、馬券の購入を検討してみても良いでしょう。

またやはりリーディング上位ジョッキーはどんな馬に乗ってもその馬の能力を引き出す技術に長けているので、良い結果をもたらしてくれる事が多いです。

短期免許を取得した外国人騎手が有力馬にテン乗り

次は短距離免許を取得した外国人騎手がテン乗りするパターンで、先ほどの項目で言えばジャパンカップを買ったヴェラアズールが該当します。
2022年の秋競馬はジャパンカップ以外でもG1レースで外国人騎手の活躍が目立ちました。

彼らは言わば「出稼ぎ」のために中央競馬に参戦しているため、国内の騎手以上により上位に入ろうという気持ちが強いですし、本土ではトップクラスの活躍をしているジョッキーばかりであるため、テン乗りしても競走馬の力を最大限に引き出す術を身につけています。

それまでの騎手とまったく異なる乗り方をする騎手がテン乗り

騎手には一人一人得意な戦法があります。
後方から一気に抜き去るのが得意な騎手も居れば、前につける先行策を得意とする騎手も居ます。

基本的には競走馬の脚質に合わせるのですが、それまで騎乗していた騎手と得意分野が大きく異なる騎手に乗り替わった場合は競走馬の新たな能力を引き出してくれる可能性に期待して馬券を買ってみても良いでしょう。

ただし、もちろん散々な結果になる事もあるので、このパターンで馬券を購入する際は十分に検討してからにしてください。

テン乗りの競走馬の馬券を購入するときは馬主目線でも考えてみる

テン乗りの競走馬の馬券を購入するときは馬主目線でも考えてみる

テン乗りになるのはさまざまな理由が考えられますが、テン乗りで出走するかどうかを最終的に決めるのは馬主自身です。
勝ちに行くためにテン乗りで出走する場合ももちろんありますが、中には勝利よりも安定した走りで上位に入着もらえるような騎手にテン乗りを依頼するというケースもあります。

誰から誰に変わったのかを確認し、馬主目線で「何を目的にテン乗りさせたのか」を考えると、テン乗りとなった競走馬の取捨選択がやりやすくなるでしょう。

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まとめ

テン乗りとは、それまで騎乗していた騎手から新しい騎手になって初めて騎乗する事を指します。
近年では「初騎乗」「乗り替わり」など初心者でも理解しやすくするためにテン乗りという言葉が使われなくなってはいますが、競馬ファンの間では今でも普通に使う言葉です。
テン乗りは、以下3つの理由で主に実施されます。

テン乗りが実施される理由
・それまで乗っていた騎手の成績が悪い
・それまで乗っていた騎手がケガなどによって騎乗できなくなった
・馬主の意向

特にトップジョッキーや短期免許で来日中の外国人騎手がテン乗りした場合は「勝ち」を狙っているので馬券を積極的に購入すると良いでしょう。

また、それまで騎乗していた騎手と全く異なる乗り方を得意とする騎手へのテン乗りも競走馬の新たな能力が開花する可能性があるので狙い目ではありますが、このパターンでは全く走らないといった結果になってしまう事も考慮して最終的に判断しましょう。