ミスタープロスペクター系の特徴とは?代表産駒も紹介!

ミスタープロスペクター

ミスタープロスペクターはアメリカ生まれの競走馬です。
1970年代に活躍した馬なので、なじみの薄い人も多いでしょう。

当記事では現役時代のミスタープロスペクターのエピソードを解説したうえで、日本で活躍したミスタープロスペクター系の種牡馬を紹介します。
そして、ミスタープロスペクター系産駒の特徴と、ミスタープロスペクター系の後継種牡馬をまとめました。

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現役時代のミスタープロスペクターのエピソード5選

現役時代のミスタープロスペクターのエピソード5選

いまから50年以上前に生誕したミスタープロスペクターは種牡馬として大活躍し、北米のみならず、欧州や日本においてもその血を広め、ミスタープロスペクター系統を確立するほどの名馬になりました。

しかしながら、生まれた頃から期待されていた馬ではなかったのです。
最初にミスタープロスペクターがどのような馬だったのか、紹介しましょう。

アメリカ生まれの競走馬

ミスタープロスペクターはアメリカで生まれました。
母の名前がゴールドディガー(金採掘者)なのでミスタープロスペクター(炭鉱夫)と名付けられています。

三冠馬のセクレタリアトと同期の馬ですが、ミスタープロスペクターはデビューまでに時間がかかったため、セクレタリアトと対戦することはありませんでした。

現役時代はめぼしい活躍を見せなかった

競走馬としては遅いデビューとなったミスタープロスペクターは、大きなレースを使われることもなく細々とレースを使われました。

日本のレースで例えるなら、条件戦からオープンレースのダートを使い続けるようなものです。
ダートの短距離レースで2度のレコードを更新し、重賞レースで2着に入選したこともありましたが、最終的には重賞タイトルを手にすることなく、14戦7勝の成績で引退することになりました。

ちなみにミスタープロスペクターの主な勝利レースは短距離ばかりで、マイル以上のレースでは凡走を繰り返していたことから、典型的な短距離馬だったようです。

種牡馬入りすると瞬く間に大物を輩出

引退後はフロリダ州で種牡馬入りしました。
アメリカの主な繁殖地はケンタッキー州ですが、大きなレースを制していないミスタープロスペクターがフロリダで種牡馬入りするのは特に不思議ではありません。

日本で例えるなら、本場の北海道ではなく青森や南九州で種牡馬入りするようなものです。
しかし、フロリダ州の生産者によってはミスタープロスペクターが短距離レースで魅せたスピードに魅了された人も多く、できるだけ優秀な牝馬と交配させたようです。

初年度産駒は27頭のみでグレード競走を制したのは1頭でした。
しかし唯一の重賞馬であるイッツインジニアはのちにエクリプス賞最優秀2歳牡馬に選出されるほど活躍したのです。

さらにはそのあとにはコンキスタドールシエロがベルモントステークスを制したことでミスタープロスペクターの種牡馬価値は一気に上昇しました。

ケンタッキー州の生産者もミスタープロスペクターの活躍が目に止まり、ミスタープロスペクターはフロリダ州からケンタッキー州へ移ります。
移動後はさらにクラシックホースを多数輩出し、ミスタープロスペクター産駒が競馬界を席巻するようになったのです。

1999年、死去する年まで種付けを行っていた

ミスタープロスペクターは1999年、29歳まで現役で種牡馬生活を送りました。
晩年になってもミスタープロスペクターの性欲は衰えることがなかったようで、年齢を感じさせないタフさは産駒にも引き継がれています。
1999年の6月1日に疝痛のため死亡しました。

産駒も種牡馬として大成し、ミスプロ系統を確立させた

ミスタープロスペクターのすごいところは、産駒からも数多くの有力馬が生まれたことです。
日本でも知名度のあるフォーティナイナーやキングマンボはミスタープロスペクターの直仔ですが、ミスタープロスペクターに負けないくらい有力馬をターフに送りました。

特にキングマンボはキングカメハメハの父としても有名で、キングカメハメハも数多くの産駒が活躍しています。

オグリキャップやテイエムオペラオーのように、現役時代の活躍とは裏腹に種牡馬としては芽が出ない馬も多い中、ミスタープロスペクターは産駒からも有力馬が生まれているのがすばらしいですね。

結果的にはミスタープロスペクターの血を引いた馬は世界中で活躍し、大系統の祖として競馬界に名を刻んだのでした。

日本で活躍したミスタープロスペクター系種牡馬3選

日本で活躍したミスタープロスペクター系種牡馬3選

ミスタープロスペクターはアメリカの馬で日本に来たことは一度もありません。
しかし、ミスタープロスペクターの血を継いだ馬のなかには持込馬として日本で生まれた馬も多く、現在はミスタープロスペクターの血を継いだ馬が数多く日本で走っています。
ここからは日本で活躍したミスタープロスペクター系種牡馬の中でも特に有名な馬を3頭まとめました。

【大王】キングカメハメハ

キングカメハメハは持込馬として日本で生まれたミスタープロスペクター系の馬です。
父はキングマンボでキングカメハメハからしたらミスタープロスペクターは祖父に当たります。

キングカメハメハはNHKマイルカップとダービーを制した馬としても有名ですが、それ以上にダービーでレコード記録を更新したのが印象深いです。

菊花賞の前哨戦である神戸新聞杯を制した後に怪我のため引退しましたが、種牡馬としても活躍し、ディープインパクトと並んで種牡馬の2大巨頭を形成しました。
晩年まで種牡馬として活躍しましたが、2019年に亡くなりました。

【怪鳥】エルコンドルパサー

スペシャルウィークやグラスワンダーの同期であるエルコンドルパサーもミスタープロスペクター系の馬です。
父はキングマンボですがキングカメハメハと違い、エルコンドルパサーはアメリカで生まれ日本で調教された競走馬です。

当時は外国馬はクラシックに出走できませんでしたが、〇外ダービーといわれたNHKマイルカップを制しました。
そして、その年の秋に行われた毎日王冠では同期のグラスワンダーとともに逃げ馬サイレンスズカに勝負を仕掛けます。

結果は2着に敗れてしまいましたが、その年のジャパンカップではスペシャルウィークやエアグルーヴらに先着し、G1タイトルをふたつ手にしました。

翌年は凱旋門賞を目標に調整され、海外で長期滞在します。
凱旋門賞は不良馬場の中行われ、これまで見せなかった逃げの手を打ちました。

勝利するかに思えましたが、アイルランドのモンジューに最後の最後で捉えられ、2着に敗れてしまいます。
しかし、日本馬としては初となる2着入選が高く評価され、年度代表馬に選出されました。

引退後は種牡馬入りしましたが、種牡馬入りしてから3年目に腸捻転のため亡くなりました。
産駒の活躍を見ることはありませんでしたが、ヴァーミリアンやトウカイトリックが古馬になってから重賞タイトルを制しています。
もしももっと長く生きていたらより多くの有名馬を輩出していたかもしれませんね。

【ダート馬を輩出】フォーティナイナー

フォーティナイナーはアメリカの競走馬で引退後もアメリカで種牡馬入りしていました。
産駒であるエンドスウィープが日本で種牡馬として活躍したことで、フォーティナイナー系統が日本でも活躍するようになったのです。

産駒で有名なのはマイルチャンピオンシップ南部杯を制したユートピア、重賞タイトルを複数手にしたクーリンガーがいます。

フォーティナイナーの孫として活躍したのはジャパンカップを制したアドマイヤムーンやJBCスプリントを制したサウスヴィグラスです。

現在もフォーティナイナーの血を継いだファインニードルやレッドファルクスが種牡馬として活躍していますよ。

ミスタープロスペクター系産駒の特徴5選

ミスタープロスペクター系産駒の特徴5選

ミスタープロスペクターは産駒からも有力馬が多数生まれています。
しかも複数の産駒が種牡馬として成功したため、世界中でその血が普及しました。

日本でも活躍するミスタープロスペクター系の馬は多く、現在現役で活躍している馬の多くはミスタープロスペクターの血が入っています。
ここからはミスタープロスペクター系産駒にはどのような特徴があるのかまとめました。

サンデーサイレンス系とは対を為す大型系統

ミスタープロスペクターは世界中でそのシェアを拡大していますが、日本においても例外ではありません。
日本では1990年代に輸入されたサンデーサイレンスが種牡馬として大成功をおさめ、数多くのサンデーサイレンス産駒がターフを駆け抜けました。

しかし、ミスタープロスペクター系の馬も日本で活躍し、種牡馬として成功している馬も多いです。
これまで活躍していたヘロド系統の馬はミスタープロスペクターとサンデーサイレンスの台頭で一気に減少し、ほぼ存在していません。

現在もサンデーサイレンスとミスタープロスペクターの血を継いだ馬が競馬界の中心となって競馬界を盛り上げていますよ。

芝もダートでも活躍するオールラウンダーが多い

ミスタープロスペクター系の馬を見てみると、ダービーを制したキングカメハメハやジャパンカップ勝ち馬のアドマイヤムーンのように芝で活躍している馬が多く見られます。

しかし、ダートに目を向けてもサウスヴィグラスやチュウワウィザードのようにダートG1を手にしている馬がいます。
距離に関しても短距離から中距離まで幅広くG1タイトルを手にしている馬がいます。
総じてミスタープロスペクター系産駒はオールラウンダーが多いといえるでしょう。

優秀なサンデーサイレンス系牝馬と交配できる

ミスタープロスペクター系産駒の多くはサンデーサイレンスの血が入っていない非サンデーサイレンスの馬です。
サンデーサイレンス系の馬は能力の高い馬が多いですが、大量に産駒がデビューしたためサンデーサイレンス系の種牡馬・繁殖牝馬が増えすぎてしまいました。

競走馬は交配相手との血統濃度が高すぎると虚弱体質の馬や身体に何らかの問題を抱えた馬が生まれやすくなります。
そのため、いくら強い馬とはいえサンデーサイレンス産駒同士の交配はリスクが大きいのです。

しかし、ミスタープロスペクター系産駒の多くは非サンデーサイレンスの馬なので、優秀なサンデーサイレンス系の牝馬と交配が可能でした。

種牡馬として頭角を露わにしたキングカメハメハは種牡馬として成功を収めましたが、優秀なサンデーサイレンス系牝馬と交配したことで強い馬が生まれやすくなったのです。
ドゥラメンテやラブリーデイはまさに非サンデーサイレンスとの交配で生まれた馬なのです。

スピード能力に長けた馬が多い

ミスタープロスペクター系の馬はスピード能力に長けた馬が多いです。
ミスタープロスペクターから見て孫にあたるキングカメハメハは日本ダービーのレコードタイムを更新しました。

さらにその仔にあたるドゥラメンテは2015年のダービーにおいて父のレコードを更新しました。
史上最強の短距離馬として名高いロードカナロアも差し馬にもかかわらず短距離レースで一度も4着以下に敗れていません。

レッドファルクスもスプリンターズステークスでは異次元の追い込みを決めて連覇を成し遂げました。
瞬間的な加速力に長けている馬が多いのも特徴です。

長距離だけは実績が乏しい

ミスタープロスペクター系の馬はオールラウンダーのイメージが強いですが、芝2,500m以上の長距離G1を制した日本馬はタイトルホルダーやキセキなど少数です。

産駒の多さに対して長距離で結果を残した馬は少数なので、ミスタープロスペクター系の馬は長距離レースに必要なスタミナは持ち合わせていないケースが多いです。

春のクラシックの結果によって菊花賞に向かうミスタープロスペクター系の馬は多いですが、距離不適正で敗れる馬は少なくありませんよ。
長距離レースを予想する際、ミスタープロスペクター系の馬がいたら評価を下げてもよいでしょう。

【2023年版】ミスタープロスペクター系の後継種牡馬5選

【2023年版】ミスタープロスペクター系の後継種牡馬5選

種牡馬として大成功したミスタープロスペクターはその血を世界中に残しました。
日本も例外ではなく、キングカメハメハやエンドスウィープがミスタープロスペクターの血を後世に残しています。

現在はキングカメハメハもエンドスウィープも死去しましたが、産駒が種牡馬として活躍していますよ。
ミスタープロスペクター系の後継種牡馬は多くいますが、その中でも注目されている馬を5頭紹介します。

ロードカナロア

ロードカナロアは、現役時代に短・マイルG1を6勝しました。
その中には当時凱旋門賞よりも勝つのが難しいといわれていた香港スプリントを連覇したため、史上最強のスプリンターという扱いもされています。

父キングカメハメハ同様非サンデーサイレンスの馬なので能力の高いサンデーサイレンス系の馬と交配できるのが強みです。

初年度産駒のアーモンドアイは牝馬三冠をはじめG1タイトルを9つも手にし、歴史に名を刻みました。
それ以外にもステルヴィオやサートゥルナーリアといったG1馬も輩出しています。

また、希代の逃げ馬であるパンサラッサはドバイターフとサウジカップの2つを制し、芝ダートG1を制した二刀流ホースになりました。

アーモンドアイの印象が強すぎてそれ以外の産駒が目立ちませんが、コンスタントに重賞馬を出しているのが印象的で、ミスタープロスペクター系後継種牡馬としてもっとも注目されているのです。

ルーラーシップ

ルーラーシップ香港で開催されたクイーンエリザベス2世カップの勝ち馬です。
ロードカナロア同様非サンデーサイレンス系の馬なので、ポストキングカメハメハとして注目されました。

有名な産駒には菊花賞を制したキセキやオーストラリアで行われたコーフィードカップの勝ち馬メールドグラースがいます。
近年はロードカナロアが種牡馬入りしたうえ、アーモンドアイの活躍からロードカナロアと交配する牝馬が増えました。

ルーラーシップの役割はロードカナロアと被ってしまっているのでどうしても需要が減ってしまったのです。
それでも2022年の朝日杯FSを制したドルチェモアを輩出し、まだまだ種牡馬として一定の地位を確保しています。

ホッコータルマエ

ホッコータルマエはキングカメハメハ産駒最強のダート馬で、現役時代にはダートG1レースを10勝しました。
産駒は2020年にデビューしており、父同様ダートで活躍している馬が多いです。

兵庫チャンピオンシップ勝ち馬のブリッツファングや全日本2歳優駿を制したゴライコウが主な産駒です。
それ以外に目立った活躍を見せた馬はいませんが、ダートで勝利を収めた産駒は多く、地方競馬のファーストシーズンチャンピオンサイアーになりました。

ドゥラメンテ

2015年の皐月賞とダービーを手にしたドゥラメンテは父がキングカメハメハ、母方にサンデーサイレンスやエアグルーヴ、さらにはトニービンまでいる超良血馬です。

現役時代は怪我のため思うようにレースが使えませんでしたが、それでもレースに出走したら必ず連対していました。

後方からの痛烈な追い込みやダービーで父キングカメハメハのレコードを更新したことで、ディープインパクトやキングカメハメハを超えた馬とまで呼ばれたのです。

活躍の兆しを見せていましたが、2度の怪我のため4歳で引退し、種牡馬入りしています。
しかし、初年度産駒がデビューした年の9月に急性大腸炎のため死去しました。

9歳の早すぎる死に多くの人は愕然としました。
しかし、逝去した一か月後に初年度産駒のタイトルホルダーが菊花賞を制し、父が手にできなかったクラシックタイトルを手にしたのです。

その後もスターズオンアースやヴァレーデラルナ、リバティアイランドにドゥラエレーデ、さらにはシャンパンカラーなど、たった3世代ですでにG1馬が6頭も誕生しました。

もしも長生きしていたらもっと多くのG1馬が産まれていたことでしょう。
産駒も父の能力の高さが確かに引き継がれているのです。

エイシンフラッシュ

エイシンフラッシュはキングマンボ系の馬です。
2010年の日本ダービーは7番人気の低評価でしたが閃光のような差し切りで勝利をつかみました。

その後も天皇賞(秋)を勝利していて第一線戦で活躍したのです。
引退後、2014年から種牡馬入りしましたが、当初は目立った活躍馬がいませんでした。

しかし、2017年産のオニャンコポンが京成杯を制し、産駒初の重賞馬になったのです。
そして、同年に行われたジャパンカップではダート出身のヴェラアズールがエイシンフラッシュ同様末脚を活かした差し切りで勝利し、待望の産駒初G1馬になりました。

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まとめ

ミスタープロスペクターの影響力はとどまることを知らず、直仔だけではなくその子孫に至るまで活躍しています。
日本でもキングカメハメハやフォーティナイナーが結果を残してミスタープロスペクターの血を後世に伝えました。

現在はロードカナロアやルーラーシップ、ホッコータルマエが種牡馬入りし、今後ますますミスタープロスペクター系産駒がターフデビューします。
後継種牡馬が活躍する限り、ミスタープロスペクターの血が途切れることはないでしょう。